個人事業主と言えば、自分の腕一本で食べていく人たちです。会社勤めの人と比べると自由度が高いと言われたりすることもありますね。
ところが、キャッシングとなると話は別。なぜか個人事業主は、お金を借りにくいという噂が昔から流れ続けています。銀行だけではなく消費者金融なども例外ではないようです。
個人事業主は本当に、キャッシングができないのでしょうか? 中には、カードローンやショッピングローンも難しいという説があります。
しかし、借りている個人事業主がいるのもまた事実。噂の検証と、キャッシングをする時の注意点を見極めておきましょう。
個人事業主とは?会社員とはここが違う!
個人事業主とはどんな存在なのでしょうか? 名前はよく耳にしますが、実際は詳しく知らないという人のために、少し解説しましょう。案外、ご自分も個人事業主だった! なんてこともあるかもしれませんよ。
(⇒個人事業主も銀行で借入できるの?)
個人事業主とは、株式など法人化の手続きを取らないで、自分で会社を経営している人のことを指します。自営業者と言うこともあります。
内容 | 備考 |
---|---|
届け出 | 税務署へ改行届提出、ただしなくても可 |
職種 | 自由。弁護士、開業医なども |
弁護士さんや開業医が自営業扱いというのも意外なことですが、何よりも「自由」という項目があることに驚きですね。開業に関しても実にアバウトです。自由度の高さは折り紙付きの社会的立場だと言えるでしょう。
会社員との違いは? 自由と安定の板挟み!
会社員との違いは、やはり安定性があるか否かということでしょう。税金の種類や申告の仕方も変わってきます。会社員だと税金を自分で手続きして納めることは滅多にありませんよね。
職種 | 税金 | 保険 | 年金 |
---|---|---|---|
会社員 | 所得税、住民税 | 健康保険 | 厚生年金 |
個人事業主 | 住民税、個人事業税、消費税 | 国民健康保険 | 国民年金 |
個人事業主の中には、税金関連を税理士さんにお願いする人もいます。その税理士さんも個人事業主だったりすることが多々ありますので、なかなか面白いと言えば面白いかもしれませんね。
会社員と個人事業主、どちらが良いということは言い切れません。はやり自由度の高い仕事をしたければ個人事業主の方が都合が良いでしょうし、組織を求める会社員の方が良いと思われますから、どちらも一長一短というところでしょうか。
個人事業主はお金が借りにくい?その理由とは
会社員と個人事業主の違いを大雑把に説明しましたが、それでは、実際にお金を借りるという面について考えてみましょう。ここでも会社員、個人事業主の差が出て来てしまう一面があります。
会社員であれば、それほど問題なく審査を通過させ、カードローンでもキャッシングでも、融資を快く行う金融機関がほとんどです(もちろん、個人として過去に金融トラブルを起こしていれば別の話です)。
どんなに能力があり、これからの先行きに自信があっても、個人事業主というだけでこういった見方をされてしまうことは、非常に残念なことだと言えます。
(⇒キャッシングをするための職業)
規模の大きさは関係ない?自営業の厳しさ
個人事業主は「個人」という単語が入っているため、一人、あるいは小規模な集団であることがイメージされがちです。しかし、株式化、法人化せずに、かなり規模の大きい経営をしている(人を雇っている)個人事業主も存在します。
人を雇えるほどなのだから、返済能力に問題はないだろうと思いますよね。それなら審査に通りやすいだろうということも充分に考えられます。
ところが意外なことに、規模が大きめの個人事業主でも、審査に通らず門前払いということも多々あるという話なのです。
どうして審査に通らない?個人事業主の弱み
個人事業主は会社という強いバックがないため、先々の返済能力を疑われてしまうという一面があります。一生懸命仕事して、それでもこんな扱いをされては、少々ならずがっかりしてしまいますよね。
規模の大きい自営業でも、「自営業=個人事業主」と言うだけで、返済能力に疑問を持たれてしまいます。カードローンやキャッシングの審査に通過できないのはこれが原因です。
銀行と個人事業主の関係は、長年こういった状況が続いていました。長く個人事業主をしている人は、銀行で借りるよりも現金で行動した方が良い、と思うことも多いそうです。
借りやすいのは消費者金融!個人事業主向けも充実!
どころが近年、個人事業主にも融資の門戸が開くようになってきました。それは消費者金融の台頭による、融資への意識の変化が影響していると言えるでしょう。
消費者金融は昔から存在してはいましたが、自営業者に対しては、やはり少々ならず冷たい部分があったのも確かです。しかし消費者金融が親しみやすくなり、利用の安全性が認知されるようになってから、その態度も変わって来ました。
個人事業主向けの商品も!消費者金融の便利さ!
消費者金融も個人事業主の利用の増加を受け、徐々に変わってきています。個人事業主に向けて、新しい商品を提供するようになったのです。会社によって種類は違いますが、個人事業主の選択肢が増えたことが嬉しいですね。
- 個人向けキャッシングを利用しやすくなった
- ビジネスローン商品の導入
個人向けのキャッシングがしやすくなったことは、何よりも助かることですね。もちろん審査がありますが、昔ほど「個人事業主だから」という理由で弾かれることはなくなっています。
ビジネスローンもOKに!消費者金融の進化!
そしてここで注目したいのが、ビジネスローン商品の導入です。消費者金融でお金を借りる場合、その使用目的は「生計費」に限ります。簡単に言ってしまえば生活費のことです。遊興費を含めての生計費ですので、旅行資金などでもOKです。
全額を借りる必要はありませんが、急いでいる時にすぐに借りられるのは大変な魅力です。消費者金融は審査が速く、切羽詰った時には最適と言えるでしょう。
金融機関 | 総量規制 | 保証人 | 融資審査 |
---|---|---|---|
銀行 | 対象外 | 必要 | 借り入れのたびに必要 |
消費者金融 | 対象外 | 不要 | 限度額内なら何度でも不要 |
銀行と比較してみると、事業性資金もかなり消費者金融ならではの融通性の恩恵を受けていることが分かります。金利が少し高めな分、こういった自由度の高さはありがたいですね。
「消費者金融なのに総量規制の対象外なの?」と思う人もいるかもしれません。総量規制は個人の借り入れに適用されるものですので、事業性資金の名目で借り入れをする場合は対象外となります。
銀行だって借りられる!諦めないで交渉を
銀行は金利が低く、余裕がない時には、消費者金融よりも銀行で借りたい人の方が多いでしょう。特に自営業者は節約傾向の人が多いので、より金利の低さを求めるかもしれません。(こちらもご参考に→自営業者の方でも借りられるカードローン情報)
銀行で借りる時の審査内容は、基本的に会社員と変わる部分はありません。あくまでも、「個人事業主は先行きが不安定だから・いつ倒産するか分からないから」という理由が(銀行側にとっては)重要なのです。
借りるなら実績を!返済能力を示せばOK!
要は銀行側としても、「確実に返してくれるならいいよ」というスタンスなのです。しかし、不安定と思われがちな個人事業主としては、その能力の証明が難しいのは確かですね。
不要な借り入れをする必要はありませんが、実績を作るために借り入れをすることは悪くないでしょう。金利が低い方のカードローンやキャッシングを使えるのは嬉しいことですし、その実績が新たな信用に繋がっていきます。
それでも審査は厳しめ……返済トラブルは絶対NG!
実績と信用を積み重ねていけば、銀行や金融機関側としても、門前払いにする理由はなくなってきます。それを狙って実績を着々と積んでいきましょう。
昔に比べ、個人事業主も信用を得やすくなっています。申し込む前から「個人事業主だから無理だな」と諦めないで、ぜひチャレンジしてみて下さい。きっと良い結果が待っていますよ!
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