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生活保護者が借入金を作ると支給停止?生活保護と借入の関係

生活がどうしても自分ひとりでは立ち行かない…という時に助けてくれる制度が「生活保護」です。ニュースなどでも時折話題に上がるので、なんとなくでも知っている方も多いと思います。

生活保護といっても入るお金は働いているよりも少ないことが多く、カードローンなどでお金を借りて足しにしたい…と考えている方や、借金に追われて生活保護を受けたい!と考えている方もいるでしょう。

今回はそのような方もそうでない方も知っておきたい、生活保護とカードローンの関係について解説したいと思います。

意外と知らない!生活保護ってどんなシステム?

生活保護とカードローンの関係を説明する前に、まずみなさんは生活保護についてどの程度ご存知でしょうか?「生活に困窮したら申請すればお金をもらえるシステム」といった感じで結構ふわっとしたイメージしかない方も多いのではないでしょうか。

カードローンとの関係をいくら言っても、生活保護についてあまりわからないとイマイチしっくりこないですよね。なのでまずは、カチカチに説明すると非常に長くなってしまいますので、どのようなシステムなのかをある程度簡単に、ざっくりと説明していきたいと思います。

生活保護は「最低生活費」に満たない収入をサポートするもの

生活保護とは、生活に困った方に対して最低限の生活を送れるようにサポートするシステムです。その基準となるのは「最低生活費」と言われるもの。

最低生活費とは、人が生きていくために必要な最低限の費用という意味です。具体的な金額は地方自治体などによって違いがありますが、一人暮らしで8万円、二人暮らしで12万円程度のようです。東京などの都市部なら高め、物価がやすい地方なら低めの金額になります。

この「最低生活費」に自身の収入が満たない場合、その差額が生活保護として支給されるというわけです。

生活保護と一口にいっても幅広い種類がある

生活保護、といっても実は現金をただぽんとくれるわけではありません。

日常生活に必要な「生活扶助」を始め、医療サービスを受けるための「医療扶助」、住んでいるところの家賃の支払いなどに利用できる「住宅扶助」など全部で8つの項目が分かれており、それぞれ生活保護受給者(世帯)に対応した種類が支給されます。

誰でも簡単にもらえるわけじゃない!受給資格が必要

「自分は一人暮らしでバイトをしているけど、収入が最低生活費に達してないから生活保護を受けられる!」といきなり申請をするのはちょっと待ってください。生活保護は誰にでも簡単に受給できるわけではなく、受給資格が必要になります。

受給資格とは生活保護を受ける条件のようなもの。カードローンの利用条件と同じですね。具体的には

  • 身内(3親等まで)で援助してくれる人がいないこと
  • 本人に資産がないこと
  • 病気や怪我などで働くことが難しいこと

が基本です。

これらはケースワーカーが随時確認し、受給資格を持っているかチェックされます。抜き打ちで自宅に訪問することもあります。

生活保護はあくまで最低限の生活を送れない方を保護するためのものなので、今までの生活のままお金だけ受給する、というのはありえないといっていいでしょう。

生活保護でもカードローンが利用できるってあるけど本当…?

ざっくりではありますが、ある程度生活保護についてどのようなものかわかっていただけたかと思います。その上で、カードローンと生活保護の関係について迫っていきましょう。

まずは、生活保護中でもカードローンを利用できるのか?という点から見ていきたいと思います。

生活保護中はカードローンは利用不可と考えてOK

最初に結論から言ってしまいますと、生活保護の受給中はカードローンの利用は不可能、と言ってもいいでしょう。ただし、利用が法律で禁じられているわけではありませんので、厳密に言えば「カードローンでお金を借りることは可能だが、実質不可能」といった感じでしょうか。ちょっとまわりくどいですね。

そもそも生活保護を受けているということは、最低限の生活を自分の力だけでは賄えないということになります。そのような状態の人がお金を借りても返済できるでしょうか?

カードローンの審査で一番重要視されるのは「返済能力」です。返済能力とは、借りたお金を返済する力…つまり

  • 一定額以上の年収
  • 安定した収入

の2つが大きな柱になります。

生活保護の方には残念ながらこの2つを満たしているとは到底思えません。カードローン会社側もそのような判断を下すことになると思います。これだけではなく、他にも理由はあります。

実は、生活保護法により国から提供されたもの(物品・金品)に対しては差し押さえが出来ないと定められています。そのため、一般の方であれば返済が滞ってしまった場合差し押さえすることが出来ますが、生活保護によって受給されるお金は差し押さえが不可能です。

利息によって利益を挙げる消費者金融などにとっては非常にリスクが高い行為なので、生活保護を受けている方に対してお金を貸すことはほぼ考えられない、というわけです。

生活保護費からの返済は認められないケースが多い

こちらも法律で定められているわけではありませんが、生活保護で受給したお金からカードローンの返済をする、というのは認められないケースが多いです。

何度も繰り返しになりますが、生活保護は生活を営むために支給されるお金なので、借金の返済に充てることは前提として考えられていません。そのため、地方自治体によっては憲法(生活保護法第60条)に引っかかると判断されることもあるようです。

生活保護法第60条には、生活保護法の受給者は自分の能力に応じて労働をし、健康の維持につとめ、収入及び支出の状況を適切に把握して、自分の生活の維持及び向上に努めなければならないという内容です。

仮にカードローンの返済に生活保護で受給したお金を充てていたことがケースワーカーなどを通じてバレた場合、「不正受給」という扱いになり、返済に充てた全額の返還を求められる可能性も高いです。

生活保護でも借りられるって言われてることもあるけど…

最近、インターネット上の記事などで「生活保護でもカードローンでお金を借りる方法!」といって紹介されているものが多いです。

その内容は「生活保護であることを隠して借り入れをする」というもの。生活保護ということがバレてしまったらお金を貸してくれないので、そうわからないようにしてしまおう…というわけですね。

現在働くことが出来ず生活保護を受けている場合、職業は「無職」となります。無職ではカードローンは利用できませんので、職業欄をごまかす必要も出てきます。申し込みにウソを書くと、バレた時に一括返済を求められたり、(基本ありませんが)告訴される可能性もあります。

運よく借りることが出来たとしても、

  • カードローンで借りたお金は収入になること
  • ケースワーカーに見つかった場合受給停止となる可能性があること

と、非常にリスクが高いです。

借りられるとしてもヤミ金の可能性が!控えておくのがベスト

生活保護の方でも絶対に借りられないというわけではありません。非常に小さな消費者金融、いわゆる街金のレベルであれば事情によってはお金を貸してくれるところもあるかもしれません。

また、生活保護の方でも無条件にお金を貸してくれるところがあるかもしれません…が、そのようなところは十中八九、ヤミ金といっていいでしょう。

ヤミ金はお金を貸すまでは非常に親切ですが、一度お金を借りてしまうと取り立てが厳しかったり、利息が異常に高かったりと負担が増えるだけになります。また、お金を借りたことをケースワーカーに話してしまうと受給停止となる可能性があるので、誰にも相談できず…という状況になる可能性もあります。

生活保護を受けている・いないにかかわらずヤミ金からお金を借りることは絶対におすすめしません。どうしてもお金が必要な場合は、まずはケースワーカーに相談しましょう。

どうして!?カードローンでお金を借りたら支給停止!?

カードローンを利用するのはムリとは言わずとも、非常にハードルが高いことであるのはおわかりかと思います。「それでもお金を借りたいんだ!」という方はいるかもしれません。

しかし、借りにくいだけではなくカードローンを利用することでせっかく受給できている生活保護が支給停止になってしまう…と言われると、ちょっと思いとどまるのではないでしょうか?

どうしてカードローンでお金を借りることで生活保護が支給停止になってしまうのか、ご説明します。

カードローンは「収入扱い」になるので受給額が減る

実は、カードローンで借りたお金は「収入」扱いになるんです。生活保護を受給している方がカードローンを利用することによって起こる最大のデメリットといってもいいかもしれません。

生活保護法の観点では、働いて手に入れたお金も、カードローンで借金をしたお金もどちらも収入扱いになります。

なので、仮に生活保護で毎月8万円支給されている方がカードローンで5万円借りた場合、

8万円 – 5万円(借金) = 3万円

と、半分以上支給金額が減ってしまいます。さらに、利息分も支払わなければなりません。つまり、利息を支払わなければいけない分カードローンでお金を借りる方が損したことになっているんです!

これが、生活保護を受けている状態でカードローンを申し込むことにメリットはほとんどない、と言われる所以です。

もちろん黙っていればわかりませんが、バレた場合先ほど説明したように、返済に充てた分と収入に当たる部分(カードローンで借りたお金分)が不正受給扱いで全額返還、となるかもしれません。

借りている金額によっては生活保護の支給停止になることも

カードローンが収入扱いになる、と説明しましたが、金額によっては生活保護の支給が停止されてしまう可能性もあります。生活保護の支給が停止されてしまう理由は、もうおわかりかと思いますがカードローンで借りた金額が最低生活費を上回った場合ですね。

生活保護として毎月8万円支給されている方がカードローンで10万円借りた場合、

8万円 – 10万円(借金) = -2万円

となり、最低生活費を超えているため生活保護の支給が停止されます。基本的には停止の処理がされると思いますが、もしかしたら廃止になるかもしれません。

ちなみに、働いて得た収入については生活保護の支給金額が減額されるものの、働いて得た収入分全額を減額することはありません。

控除という形で減額は一部となり、仮に支給される額以上を働いた収入で得たとしてもいきなり全額カットになることは少ないようです。(もちろん支給額の2倍以上収入があれば支給額が0円となることも十分にありえますが)生活保護は働く意思がある方には非常にやさしい制度となっています。

生活保護には支給停止と廃止がある!その違いって?

ここでいきなり「支給停止」の他に「廃止」という単語が出てきたため、混乱された方もいるかもしれません。いずれも共通するのは「生活保護の支給がない」ということですが、その内容は同じではなく全く違う状態です。

どう違うのか順番に説明していきましょう。

まずは支給停止の状態。停止という名前の通り、支給停止中は生活保護は支給されません。これは、生活保護を受給せずいわゆる一般人と同等の生活(及び医療費の自己負担など)をしても問題がないかチェックするために行われ、「支給を廃止しても問題ないか確認するための期間」として適用されることが多いです。

生活保護の支給自体はなくなるものの、まだ福祉事務所やケースワーカーとの関係は継続されている状況なので、収入などがあれば申告する必要があります。

いわゆる生活保護の一時停止状態なので、もし「生活保護がないと生活が出来ない」ということがわかれば、役所に申請することですぐに生活保護の支給が再開されます。ただし、6ヶ月間再開の申請がなければそのまま生活保護は廃止となります。つまり、再開を求めるなら6ヶ月の間に、ということですね。

最低生活費よりも収入(借金・ギャンブル・株式配当・年金・遺産なども含む)が高くなった場合、いきなり廃止となることは少なく、まずは停止をして様子を見ることが多いようです。

生活保護の廃止は、シンプルに言えば生活保護の受給者の資格を失うことです。一般人と同じ扱いとなり、税率などの免除や生活保護の受給も一切なくなります。改めて生活保護の申請をする場合、調査のため1ヶ月程度の期間が空きます。

違いをまとめると以下のようになります。

項目 支給停止 廃止
期間 最長6ヶ月 なし(決定以降)
生活保護費の支給 なし なし
再開までの期間 すぐ 1ヶ月程度
収入などの申告 必要 不要
対象者への通知 あり(停止通知書) あり(廃止通知書)

既にお金を借りている人は生活保護を受けられない!?その理由

生活保護を受給している方がカードローンを利用するのは非常にリスキーなことは、十分におわかりいただけたかと思います。それでは逆に、カードローンでお金を借りている状態の人が生活保護を受けるというのはどうなのでしょうか?

カードローンを利用している方の中には返済が大変で、職もなくなり生活保護を受けるしかない…と考えている方もいるかと思います。そのような状態の方は生活保護を利用できるのか?という疑問について解消していきたいと思います。

結論からいうと、借金がある状態では生活保護は受けられない!

こちらも先に結論から言ってしまうと、自身に借金がある場合には生活保護を受けることは出来ません。これはカードローンだけでなく

  • 住宅ローン
  • マイカーローン

といったものも同様です。どのような形・理由であれ借金がある状態では生活保護を受けることは出来ません。「返済に困ったら生活保護を受ければいいや!」と軽く考えている方がいたかもしれませんが、甘いです!

とはいえこちらも法律的にダメ!となっているわけではありません。厳密に言えば借金があっても生活保護を受給することは出来ます。とはいえ、借金がある状態だと

  • 生活保護費を返済に充ててしまう可能性がある
  • お金を貸している会社とトラブルになる可能性がある

といった面から、生活保護の申請の受理はされても実際に支給される可能性は低い、というのが本当のところです。

これは、先ほど生活保護を受給中にカードローンを利用したい場合のところでも説明しましたが、生活保護費は自身の生活のために利用されるべきで、借金の返済に利用されることは好ましくないと考えられているからです。もちろん法律での規制はありませんがモラルの問題といったところでしょうか。

追い詰められているとモラルなんてどうでもいい!と言いたくなるでしょうが、調査の段階で借金があることがわかるとまずはそこの整理を…という展開になることが多いです。

また、生活保護費は差し押さえの対象になりませんので、お金を貸した側からすれば生活保護の方から一銭も回収できないことになります。それを知っている方であれば対応が出来るでしょうが、知らない場合「少しでも返済してくれたらいいです」と言われて生活保護費を返済に回してしまうかもしれません。

自身の意思で返済した分の生活保護費は返って来ませんので、受給者の生活が困窮する可能性が出てくることからトラブルを招きやすく、あまり歓迎されないのが理由です。

生活保護を受けるには債務整理は必須と言えそう

逆に言えば、債務整理を行えば生活保護を受けることは可能…ということになります。もちろん債務整理をしなくても、家や車などの財産で借金を完済出来るのであればそれでOKです。どういった方法であれ、自身に借金がない状態であれば生活保護を受けることが出来る!と言えます。

しかし生活保護を必要としている方の多くは借金の返済もままならないことが多いでしょう。そのような方には

  • 債務整理をする
  • (福祉事務所や役所などが認めた上で)公的な制度などを利用して返済する

といった2つの手段が考えられます。

1つ目の債務整理は、家財などの財産を処分しても借金の返済に至らない場合などに取る手段と言えます。こういった債務整理は弁護士に相談することになると思いますが、

  • 自己破産
  • 任意整理
  • 個人再生

といった手段を提案されることが多いです。それぞれの細かな違いなどは割愛しますが、任意整理や個人再生の場合、借金がなくなるわけでなく減額であったり、利息分の支払いが免除されるといったもので返済が続くことになります。

対して自己破産は認められた後に様々な制限があるものの借金はすべて免除されますので、生活保護を希望している方の債務整理には自己破産が推奨されることが多いようですね。

次の公的な制度などを利用して返済する場合は、借金自体はなくならないものの公的支援を使用するので金利が非常に低く(1%~2%)負担が少なくなります。借金がある状態でも生活保護を受けることは可能ですが、生活保護費からの返済は出来ませんので、その点には注意してください。

生活保護を受ける場合は最低限の生活が行えない状態=借金返済をしていると最低限の生活も保障されない可能性がある、ということで多くの場合は自己破産をすすめられることになるでしょう。

生活保護と借金は相容れないもの。きちんと理解して申請を!

カードローンだけでなく、住宅ローンや車のローンなど、何が目的であれ「お金を借りる」という行為と、人としての最低限の生活を保障するための制度である「生活保護」は相容れないものとまず理解する必要があるでしょう。

ニュースなどのイメージで「どうにもならなくなったら生活保護があるから大丈夫」「借金があっても生活保護ぐらいすぐ受給できるだろう」と考えているのは甘いとしかいえません。

きちんと生活保護がどういうものであるか、自分に受給資格があるのかを理解した上で申請しましょう。何もわからないまま申請しても、受理はされても実際支給されないケースも多いですからね。心配なら役所に聞きに行くのが一番です。

受給中の借金ももちろんNGです。ただ、実際今生活保護を受給している方で「それでも足りない」という方もいると思います。突然の病気など、思いがけない出費はどうしても出てしまうものですので、その点は仕方ないところだと思います。

今の状態では立ち行かない!という時にはケースワーカーや福祉事務所などに相談して、より適切な行動を取るのがいいでしょう。場合によっては公的制度による貸付をしてくれることもあります。

ただ、基本的に生活保護と借金は相容れないものです。大変かとは思いますが、出来る限り自分が支給されている生活保護費の中でうまくやりくりをしていくこと、可能であれば生活保護が必要ない状況に行けることが一番大切と言えそうです。

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