お金を借りる時、どうしても気になるのが審査のことです。個人向けのキャッシングやカードローンは、今ではそれほど厳しい審査がない印象ですが、それでも最低限の審査は当然あります。
特に気になってしまうのが、あなたの働き方ではありませんか? 正社員なら全然気にしないけど、正社員よりも待遇や収入が劣りがちなパートは審査に通らないかもしれない……という不安を耳にします。
パートでもお金を借りられるのでしょうか。また、借りられるとしても、正社員との違いはあるのかどうか、詳しく見ていきましょう。
現代の多様な働き方…パートで稼ぐ人多数!
今の時代、正社員だけがメインの働き方ではありません。働き方が多様化し、正社員、派遣社員、契約社員など、「社員」と名がつくだけでもこれだけの種類があります。
社員と呼ばれる立場の他に、有名なのはパートでしょう。この二つは以前、正社員と比較すると、やや軽く見られる立場でした。(こちらもご参考に→パート収入があれば主婦でも借りられる?)
しかし融通性の高い働き方であることが知られるに従い、徐々にメインの働き方として選択する人が増えて来ているのも事実で、社会的にも無視できないものになっています。
種類 | 詳細 |
---|---|
正社員 | 無期雇用前提。手当など多数、収入安定 |
パート | 短時間労働、日時選択可。収入不安定 |
正社員とパートを比較すると、簡単な条件だけでもこの違いがあります。何より大きいのは、収入の安定性ではないでしょうか。
月給制の会社員は安定した収入が見込めますが、対してパートは時給制であることがほとんどであり、安定しているとは少々言い難い立場になることは確かですね。
お金を借りる時に不利? パートは借りられないという噂
パートの大きなデメリットとして「収入が不安定」ということが挙げられます。「パートはキャッシングやカードローンの審査に通らない」という噂が昔から流れていることをご存じでしょうか。
収入が不安定だから、正社員じゃないから……そんな理由で審査に通らないことが、果たしてあるのでしょうか?
正社員じゃないとNG?パートとキャッシングの関係!
「キャッシングやカードローンの審査は、正社員でなければ審査に通らない」という話もあります。聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?
しかし、これは必ずしも正しい情報ではないと断言できます。実際、正社員でなくとも、審査に通過してキャッシングが可能になっている人も多く存在しますし、逆に正社員でも審査に通過しない人もいます。
また、よく考えてみると、もしパートでは借りられないのなら、「パートの申し込みはご遠慮下さい」というお断りが最初からあると思いませんか? それがないのなら、本来は借りられるという解釈が可能なのではないでしょうか。
パートでも借りられる! 審査で見られる項目チェック!
審査では、確かに働き方も見られます。しかし金融機関が重要視する項目は他にも存在します。どんな項目なのか、代表的なものをチェックしてみましょう。
(⇒キャッシングの審査基準を教えて!)
- 年齢
- 職業
- 勤務先
- 勤続年数
- 年収
- 他社からの借入状況
他にも細かい項目がありますが、どの金融機関でも重要視するのがこの6つだと言えます。この6つの項目を満たす基準をクリアすれば、大抵は審査に通るものです。
年齢は金融機関が定めた規定年齢に準じます。大抵、銀行は18歳以上、消費者金融系は20歳以上となっています。上限は65歳~69歳あたりが平均と言われます。
年収も返済能力をチェックするには重要な判断材料になります。たとえば収入に対して、希望借入額が多い場合、本当に返済することができるのかどうかが疑わしくなりますよね。苦痛なく返済できる額だけを融資するのも、金融機関としては大切なことなのです。
他社からの借入状況は、ある意味では一番重要かもしれません。ここでかなりの額を既に借りていて、いまだ返済中だったりすると、返済が大変なことになるという理由で、新たな貸付をしない金融機関がほとんどです。
審査に落ちた原因は? パートは関係ないかも!
審査で重要視される項目をざっと見てみましたが、いかがでしょうか。こう見てみると、「パートだから審査に通らない」という項目はないような気がしませんか?
敢えて言うなら、パートは収入が不安定ということですが、それでも一定の収入、最低限の収入は見込めるはずです。これは金融機関側もよく把握しているでしょう。
ということは、審査に落ちたのは、あなたが、あるいは先達たちが「パートだから」ではないという考え方ができると思いませんか?
もう一度チェック!申し込みの時の注意事項!
正社員じゃないから、パートだから……という先入観を捨てて、改めて考えてみることにしましょう。案外、思ってもみなかったことが、審査に落ちた原因かもしれません。
初心に帰り、申し込みの時の注意点を思い起こしてみましょう。今はWEBからの申し込みで全て完了できる時代ですが、記入する内容は手書きの時代と変わりません。
- 誤字脱字はありませんか?
- 記入漏れはありませんか?
- 分からない項目を適当に書いていませんか?
- 嘘を書いていませんか?
つまり、基本的なことを、ついうっかり間違えてしまう人がたくさんいるわけです。過去に「パートだから落ちた」という理由しか考え付かない人は、もしかしたらこんな基本的な部分で間違えてしまっていたかもしれません。
注意! 年収と借り入れ額のバランス!
では、もう少し踏み込んだ原因を考えてみることにしましょう。あなたが借りたいのは銀行ですか? それとも消費者金融ですか?
もしあなたが消費者金融でキャッシングをしたいと思っているのなら、年収と借り入れ希望額のバランスを改めてチェックしてみましょう。
総量規制って何? 借りる時には知っておこう!
- 年収の三分の一までしか借りられない
- 消費者金融(貸金業)は年収の三分の一までしか融資してはいけない
総量規制の最大の特徴は、「年収の三分の一までを融資可能額とする」という点にあります。つまり、「年収の三分の一までの金額しかお金を借りることができない」のです。
これは大金を借りたい人には不評なルールなのですが、実際のところ、無理な借り入れができないようにするためのルールですので、本来は利用者を保護するためにあると言えるでしょう。
もし他社から借り入れがあり、返済が残っている時に消費者金融に申し込みをしても、この総量規制が審査に落ちる原因となることがあります。
銀行の審査もNGだった…それなら過去を振り返って!
とはいえ、これは消費者金融に限っての話です。貸金業法が適用されるのは貸金業だけですので、銀行のような金融機関では全く関係がありません。
銀行は貸金業法ではなく、銀行法を順守しています。この銀行法には総量規制がなく、したがって、年収の三分の一まで~という内容は適用されません。
パートでも諦めない! 心配しないで申し込もう!
ここまでで、「パートだからという理由で審査に落とされることはない」ということは分かって頂けたかと思います。実際に大手の消費者金融の条件をチェックしてみましょう。
金融機関 | パートの可否 |
---|---|
アコム | ○ |
プロミス | ○ |
アイフル | ○ |
三菱東京UFJ銀行カードローン | ○ |
三井住友銀行カードローン | ○ |
みずほ銀行カードローン | ○ |
イオン銀行カードローン | ○ |
消費者金融、銀行共に、有名どころをピックアップしてみました。有名すぎて説明の必要もないほどですね。こちらの金融機関は、どこも「パートの申し込みもOK」と明言しています。申し込みの時の選択肢にすると良いでしょう。
融資額は少々不利……それでも増枠を狙える!
パートでも借りられることは確かなのですが、正社員に比べると、どうしても借入限度額が低くなる傾向があるのは仕方ありません。
やはり先に出た「収入面での不安定さ」がネックであることと、収入が全体的に正社員よりも低いということが原因でしょう。
しかし、それでも嘆く必要はありません。きちんと利用して信用を積み上げていけば、借入限度額を増やすことができます。これを増枠と言うこともあります。増枠を目指し、地道に誠実な利用を心掛けてみてはいかがでしょうか。
計画的に使いたい! パートならではの自由と不安
パートは自由が多い分、収入面での不安がどうしても残ってしまうものです。返済について考えてみると、突然の欠勤などで、全体的な収入が落ちてしまう月もあるかもしれませんね。
パートでもキャッシングやカードローンは充分に可能です。自信をもって申し込みましょう。計画的に利用して、生活に潤いを持ちたいものですね!
【参考ページはこちら】
カードローン審査は公務員が一番有利?