ニートというのは、15歳~34歳までの人のうち、学校に行ったり仕事に就いたりしておらず、なおかつ職業訓練を受けているわけでもない人のことを言います。
失業者の場合、仕事に就きたい意思があっても仕事が無いのですが、ニートの場合はその意思がないという点で違います。
ですが、ニートとして生活をしていると収入が無いわけですから、お金に困る場面は多々ありますよね。そんな時、お金が借りられたら…と思うのは、とても自然な感情です。
では、ニートの人はお金を借りられるのでしょうか?
残念ながら、その答えはNOです。カードローンの審査に通るためには、必要な条件があるからです。では、その条件とは何でしょうか?詳しく解説します。
カードローンの利用には収入があることが絶対の条件です
カードローンを利用するためには、収入があることが絶対の条件です。なぜかというと、カードローン会社は、利用者にお金を貸し、それに利息をつけて返してもらうことで成り立っているからです。
返してもらえないお金は、貸せませんよね。そのため、どのカードローン会社でも、収入があることを利用の条件としています。
では、本当にそう言えるのか、具体的な例を見ながら確認してみましょう。
大手消費者金融の収入に関する条件
大手消費者金融では、収入に関する条件は以下のようになっています。
消費者金融名 | 収入に関する条件 |
---|---|
アイフル | 本人に定期収入と返済能力があること |
アコム | 本人に安定収入と返済能力があること |
ノーローン | 本人に一定の収入があること |
プロミス | 本人に安定収入があること |
モビット | 本人に安定・定期収入があること |
大手消費者金融では、本人に収入があることを利用の条件としています。
(⇒キャッシングと収入の関係性)
中小消費者金融の収入に関する条件
次に、中小消費者金融の収入に関する条件を確認します。中小消費者金融の多くは、カードローン形式ではなく1回のみ融資を行い、その後返済を続けるという方式を取っています。
ここで紹介した業者のうち、ライフティのみがカードローン形式です。
消費者金融名 | 収入に関する条件 |
---|---|
アロー | 本人が仕事をしていること |
キャネット(本社京都) | 本人に一定の収入があること |
キャネット(本社北海道) | 本人に安定収入と返済能力があること |
フクホー | 本人が仕事をしていること |
ライフティ | 本人に一定の収入があること |
やはり、本人が仕事をしていることが借入の条件として求められます。
融資方法がカードローン形式の会社ではなくても、収入があることは借入の条件として外せないということですね。(こちらもご参考に→おすすめのカードローン会社情報)
銀行の収入に関する条件
最後に、銀行の収入に関する条件を見てみましょう。
銀行名と商品名 | 収入に関する条件 |
---|---|
新生銀行『レイク』 | 本人に定期収入があること |
三井住友銀行『カードローン』 | 原則として本人に安定収入があること |
三菱東京UFJ銀行『バンクイック』 | 原則として本人に安定収入があること |
みずほ銀行『カードローン』 | 本人に安定・継続した収入があること |
りそな銀行『クイックカードローン』 | 本人に安定・継続したがあること |
中に、収入に関して原則安定収入があることとなっているカードローン商品があります。実は、銀行の商品の中には、自身に収入が無い専業主婦または専業主夫の人でも申し込める商品があります。
例外!専業主婦または専業主夫は本人に収入が無くても借入可!
実は、専業主婦または専業主夫は、本人に収入が無くても借入をすることが可能です。なぜかというと、結婚しているので、配偶者に収入があるだろうとみなされるからです。
例えば、専業主婦または専業主夫でも利用可能なバンクイックでは、申し込みの際の区分に『本人に収入は無いが配偶者には収入がある人』というものがあります。
本人に収入が無い人が借入をする場合、配偶者に収入があることを条件としているカードローンが多くあります。ということは、配偶者の収入が返済に充てられるとみなしてお金を貸してくれるということですね。
そのため、専業主婦または専業主夫が利用する際には、利用限度額が低くなるなどの条件をつけられるものです。では、具体的な取り決めを見ていきましょう。
(⇒専業主婦が借入しづらくなった背景)
銀行名と商品名 | 専業主婦または専業主夫への融資 | 条件 |
---|---|---|
新生銀行 | 利用不可 | 利用不可 |
三井住友銀行 | 利用不可 | 利用不可 |
三菱東京UFJ銀行 | 利用可 | 利用限度額30万円まで(通常500万円) |
みずほ銀行 | 利用可 | 利用限度額30万円まで(通常1,000万円) |
りそな銀行 | 利用不可 | 利用不可 |
消費者金融などの貸金業者が従う法律には、その人の年収の3分の1までしかお金を貸せないという総量規制と呼ばれる決まりがありますので、本人の収入が0の専業主婦または専業主夫は、消費者金融からの借入はできません。
そのため、専業主婦または専業主夫が利用できるのは、それとは別の法律に従う銀行のkカードローンということになります。それで、専業主婦または専業主夫の利用については、銀行の商品のみで確認しました。
ですが、総量規制にも例外があり、配偶者の収入と合わせて年収の3分の1以下になるようにすれば借入ができるという取り決めがあります。そこで、中小の消費者金融では、専業主婦または専業主夫の借り入れを例外的に認めているところもあります。
例えば、北海道に本社があるキャネットなどがそうです。ただし、その際には配偶者の同意などが必要なこともあり、全ての大手消費者金融と、多くの中小消費者金融では、専業主婦を融資の対象外としています。
ニートの人は収入についてどちらの条件にも当てはまらない!
以上のように、カードローンは、本人に収入があるか、または配偶者に収入があるかすることが利用の条件となります。
そのため、収入も無く、またも結婚していないニートの人は、どちらの条件にも当てはまらないことになります。結婚していたら、分類上はニートではなく専業主婦または専業主夫になりますからね。
年齢の条件など、定められた条件に合っていることも必要!
では、収入があること以外の条件には、どのようなものがあるのでしょうか。具体的に確認しましょう。
大手消費者金融の利用条件
アイフルの利用条件は、以下の通りです。
- 年齢が20歳から69歳
- アイフルの基準を満たす人
アコムの利用条件は、以下の通りです。
- 年齢が20歳~72歳
- アコムの基準を満たす人
ノーローンの利用条件は、以下の通りです。
- 年齢が20歳から69歳
プロミスの利用条件は、以下の通りです。
- 年齢が20歳から69歳
モビットの利用条件は、以下の通りです。
- 年齢が20歳から69歳
- モビットの基準を満たす人
大手消費者金融では、年齢に関する条件と消費者金融によってはその消費者金融の基準を満たすことを条件としているところがあります。
ですが、そう明確に書いていなくても、基準に合っていない人は審査に通らないことになりますから、消費者金融にお金を貸してもいいと認められることが必要になります。
ということは、やはり返済という面で収入があることが前提となっています。
15~19歳のニートの人は、年齢制限によってお金を借りることができないこともわかりますね。
中小消費者金融の利用条件
アローの利用条件は、以下の通りです。
- 年齢が20歳から65歳
- 他社返済が遅れていない
- 健康保険証を持っている
- 自営業者の人の場合、確定申告などの年収証明書の提出ができる
キャネット(本社京都)の利用条件は、以下の通りです。
- 年齢が20歳以上69歳
- 学生ではないこと
キャネット(本社北海道)の利用条件は、以下の通りです。
- 年齢が20歳以上
- 北海道以外から利用する場合はインターネット経由で申し込めること
フクホーの利用条件は、以下の通りです。
- 年齢が20歳から65歳
- 他社返済が遅れていない、または過去の借入を放置していない
- 健康保険証を持っている
- 他人名義で申し込んでいない
- 会社役員や自営業者ではない
ライフティの利用条件は、以下の通りです。
- 年齢が20歳から69歳
こうして見てみると、かなり細かく利用条件が決められているところもありますね。若いニートの人にとっては、やはり年齢制限が問題となります。
銀行の利用条件
新生銀行『レイク』の利用条件は、以下の通りです。
- 年齢が20歳から70歳
- 保証会社である新生フィナンシャル(株)の保証が受けられる人
- 新生銀行のほかのカードローン商品を利用していない人
三井住友銀行『カードローン』の利用条件は、以下の通りです。
- 年齢が20歳から65歳
- 保証会社であるSMBCコンシューマーファイナンス株式会社の保証が受けられる人
- 本人が申し込むこと
三菱東京UFJ銀行『バンクイック』の利用条件は、以下の通りです。
- 年齢が20歳から65歳
- 保証会社であるアコム(株)の保証が受けられる人
みずほ銀行『カードローン』の利用条件は、以下の通りです。
- 年齢が20歳から65歳
- 保証会社である株式会社オリエントコーポレーションの保証が受けられる人
りそな銀行『クイックカードローン』の利用条件は、以下の通りです。
- 年齢が20歳から65歳
- 保証会社であるりそなカード株式会社の保証が受けられる人
- 学生ではないこと
銀行の商品であっても、20歳を越えなければ利用することができません。また、保証会社の保証を受けることが条件なので、返済ができないと思われる無職のニートの人は、残念ながら保証会社の保証が受けられません。つまり、審査には通らないということですね。
地方銀行に多いのですが、銀行によっては融資できるのはその銀行の営業区域内やその近くに住んでいるか勤務先があるかするなどの条件をつけていることもあります。
家から出たくない場合、内職収入で貸してくれるところもある!
ここまで見て来たように、ニートの人は収入が無いことがネックとなって、借入の審査にはまず通りません。ということは、何とかして収入を得ることが必要です。
とはいえ、働く意欲がわかないからニートになっているわけですよね。となると、お金を借りるために働かなくてはいけないという状態は、ニートであるということとかなり矛盾することになります。
内職による収入でも、無収入よりは暮らしやすくなりますし、一石二鳥ですよね。では、本当に内職による収入でも貸してくれるところがあるのか、見てみましょう。
多くの場合対象者はパート・アルバイト・派遣社員など
正社員がカードローンの借入をしやすいのは当然ですが、最近では多くのカードローン商品がパート・アルバイト・派遣社員などを融資の対象としています。ですが、はっきりと記載はされていなくても、内職をしていれば借入ができる可能性もあります。
だからと言って、必ず借入ができるとも限りません。そこで、内職の収入を元に借入がしやすくなる条件を確認しましょう。
内職でも定期的に収入を得ていれば借入できる可能性あり!
内職という仕事の形態は、客観的に収入があるかどうかを証明することが難しいものです。そのため、不利になることは確かです。ですが、収入が0ではありませんから、借入ができる可能性はもちろんあります。
内職でも借入ができる可能性が高くなるのは、以下の条件を満たしている人です。
- 毎月定期的に収入を得ている
- 自宅に固定電話がある
- 確定申告をしている
- 個人事業主としての届け出をしている
プロミスやノーローン簡易診断では、年収を20万円と入力しても、融資可能と思われるという結果が出ます。
内職の収入はそれほど高くないことも多いものですが、この金額でも融資を受けられる可能性があるとなると、月々の収入は2万円程度でいいことになります。
もちろん、これはあくまで簡易診断の結果で、絶対に借りられるということではありませんが、借入ができる可能性があることはわかりますね。
さらに、確定申告や個人事業主としての届け出をしていると、収入があることが客観的に証明できるのでさらに審査に通りやすくなります。
ただし、内職は自営業と同じ扱いになりますので、先ほど確認した条件にあったように、自営業者には融資不可の商品を選ばないことが大切です。
アルバイトができれば借入の可能性はもっと高まる!
当たり前のことですが、定期収入があれば借入は可能ですので、アルバイトができれば借入の可能性はもっと高まります。アルバイトを融資の対象としている業者は多いので、できればアルバイトを始める方が確実です。
とはいえ、それができるのならニートではないよという声も聞こえてきそうですね。
お金に困るという現状を考え、これを機にニートの状態を抜け出すことを考えるのも、一つの手かも知れませんね。
ニートの人は借入ができない!条件に合うよう工夫しよう
以上のことから、借入に必要な条件をまとめます。
- 定期的な収入を得ていること(配偶者に収入がある場合も含む)
- それぞれの業者の利用条件に合うこと
実際に審査を受ける場合には、勤続年数や居住年数なども関係してきますが、大前提としてこれらの条件を満たしている必要があります。
ニートの人は収入が無いわけですから、借入の条件には合わないことになります。そこで、何らかの形で定期的な収入を得ることができれば、借入ができる可能性が高まります。アルバイトを始められるのなら、それも一つの方法です。
現状をあまり変えずに収入を得る工夫として、内職をする方法もあります。借入ができないニートの人は、条件に合うよう工夫してみましょう。
【参考ページはこちら】
モビットなら無職でも借りられるの?