キャッシングでお金を借りると、生活の幅が広がります。うまく利用して、毎日の潤いにしている人もいるのではないでしょうか。また、緊急の時にも助かりますよね。
今はキャッシング会社から借りることが増えています。とても便利で安全性も高く、利用者が多いのは頷けます。しかし、突然トラブルに見舞われることもあるようです。
トラブルには色々ありますが、特に首をかしげるのが、「突然借り入れができなくなった」というケース。これはどんな理由があるのでしょうか。
この間まで使えたのに…突然の融資拒否の原因は
最初の申し込みの審査で利用を断られたのなら、「残念、審査に通らなかったんだな」で済みますよね。しかし、「ついこの間まで借入できたのに、今日突然できなくなっていた」は話が違います。(こちらもご参考に→借入過多では審査不可?)
利用中に新たな借入ができなくなるのは、今までの取引に問題があると判断された場合がほとんどです。簡単に言うと、返済の時に何かトラブルがあったのではないでしょうか。
一度だけではなく、何度も遅延していたとすれば、考えるまでもなく、利用できなくなった原因はこれだと言えるでしょう。
過去にトラブルなし!それなら借入限度額かも
遅延の心当たりがないのなら、次に考えるべきは借入限度額のことです。借入限度額とは、名前の通り、借入ができる額の上限です。借入限度額は金融機関によってそれぞれの特徴があります。
金融機関 | 借入限度額 |
---|---|
銀行 | ~500万円が多い |
消費者金融 | 銀行よりは低く設定されることが多い |
お金を借りるには代表的な銀行と消費者金融を比較してみましたが、この通り、銀行の方が借入限度額が高めで、消費者金融では銀行より低めになっています。
意外?最近増えてます!あなたの携帯チェック!
返済遅延でも、借入限度額でもない……そうなってくると本当に分かりませんよね。でも、返済遅延ではないと思っていたのに、実は遅延・滞納だったということがあります。
それは「携帯電話の料金不払い」。最近の携帯電話の機種は大変高額ですので、大抵の人は月々の利用料の中に、機種の代金を分割で組み込んでいますよね。
このやり方が浸透してから、「機種のショッピングローンを組んでいる」という意識が薄くなっている人が見受けられます。
生活に密着している携帯電話だからこそ、ついうっかり忘れてしまう項目かもしれません。しかし、一度支払いを忘れると、ショッピングローンを一度遅延した・滞納したということになってしまいますから、充分に気を付けましょう。
原因不明?借入限度額に達していないはずなのに
- 過去に返済トラブル(遅延・延滞など)があった
- 借入限度額に到達した
- 携帯電話の支払いを遅延・延滞した
このいずれにも心当たりがないのなら、考えられることは別のことです。それは他社の借入のこと。他の金融会社からお金を借りているのではありませんか?(こちらもご参考に→消費者金融の正しい選び方をご紹介)
借りられないのは他の金融会社ではないのだから、関係ないんじゃないの……? と思われるかもしれませんね。しかし、これは大事なことなのです。
他社での借入の内容によっては、たとえその会社ではないとしても、融資の停止をすることがあります。これは金融会社側の判断で行われ、利用者本人に事前に通知が行かないこともあるようです。
思い出して!他の会社での借入や返済内容!
他社での借入の何が問題になるかと言うと、主にこの二つになります。
- 借入総額
- 返済状況
まず借入総額ですが、これは確かに大事です。他社との借入と、今、自社で貸している金額を合わせて、どれくらいになるかを見られます。この金額が一定の基準を超えていた場合、新たな借入を拒否することがほとんどです。
返済状況は、これはどんな時でも共通でしょう。過去に他社で遅延や延滞などのトラブルがあった場合、申込の時には分からなかったとしても、分かった時点で今後のお付き合いを考えられてしまうことは仕方のないことです。
他社の情報をなぜ知っている?信用情報機関でチェック
「他の金融機関、金融会社のことなのに、どうして知られているのだろう?」と疑問に思うのもごもっともです。お金の貸し借りに慣れている人には常識でも、初心者には分かりませんよね。
金融機関がよく利用する機関に、信用情報機関というものがあります。これは金融機関、金融会社でキャッシングやカードローンの申し込みをすると、その後の利用状況と共に、必ず登録されることになります。
新規の利用申し込みがあった時、金融会社はこの信用情報機関でチェックをし、過去の借り入れ状況はどうなのか、返済態度はどうだったのかなどを知ることができます。
- 本人の氏名、年齢など個人情報
- 利用した&利用している金融機関、金融会社
- 現在の借入総額
- 返済に関する情報(トラブルがあるか否か)
他にももっと詳細なデータが登録されていますが、代表的な情報はこれらになります。この情報をもとに、新しい取引ができるのか、それとも無理なのかを判断するのです。
信用情報機関に登録されているデータは、金融機関や金融会社で共有されていると思って良いでしょう。他の会社に行けば過去のトラブルがバレないと思っても、残念ながら大間違いということです。
もしかして総量規制?年収の三分の一が基本!
他に考えられるのは、総量規制に引っかかっている可能性です。総量規制とは何なのでしょうか? これもまた、信用情報機関で参照できる情報ですが、知らない人は知らないことですよね。
総量規制とは、年収の三分の一までしか借入ができないという法律です。例えば年収300万円の人は、100万円までの借入が可能ということになり、逆を言えば、それ以上は借入ができないということです。
また、貸す側もそれ以上の金額の貸付を行うことを禁じられています。過去に、過度の貸付に対する返済トラブルが社会問題化したことがあり、それ以来、この総量規制が注目されるようになりました。
総量規制って一体何?貸金業法と一緒に覚えよう!
年収の三分の一までが基本となる総量規制ですが、これは貸金業法という法律と密接に関わっています。貸金業法とは、消費者金融が守らなければならない法律であり、この法律を守らない業者は違法な経営をしていることになります。
貸金業法の特徴としては、以下のようなことが挙げられます。
内容 | 特徴 | 備考 |
---|---|---|
総量規制 | 貸付は年収の三分の一まで | 年収証明書が必要 |
金利の規制 | 上限金利は20%まで | 超過すると刑事罰対象 |
厳密に言えばもっと細かい内容があるのですが、借入をする側に関係あるのはこのふたつです。貸金業法では、貸金業を営む金融会社は全てこの決まりを守らなくてはいけません。
それが借りる側にとっては、突然キャッシングやカードローンが利用できなくなったということに繋がるわけです。嫌がらせや意地悪ではなく、法律を守ろうとするからこその出来事なのですね。
原因が総量規制なら……ひたすら返済が一番!
突然キャッシングやカードローンが利用できなくなった理由が総量規制であれば、再び利用できるようにすることは、それほど難しくはありません。
年収の三分の一まで、あるいはその近くまで借入をしてしまっているのなら、どんどん返済していけば良いのです。返済して、三分の一という上限が遠くなれば、また利用することは可能です。
もちろん返済中、何のトラブルもないことが第一条件です。一度でも返済遅延があると、先に説明した通り、新たな借入をお断りされる材料になりかねませんよ。
最重要!貸金業法が適用される・されない金融機関!
ここで重要なのが、「貸金業法とは貸金業を営む会社にのみ適用される」ということです。一体何を言っているのかと言うと、つまりは、総量規制が関係ない金融機関もあるということなのです。
業態 | 総量規制の適用 |
---|---|
消費者金融、事業者金融、クレジットカード、リース、抵当証券 | 適用される |
銀行、協同組織金融機関、保険会社、証券金融会社 | 適用されない |
この中で、個人でお金を借りることが多いのは、消費者金融と銀行でしょう。表の通り、消費者金融は貸金業なので総量規制が適用されますが、銀行は適用されません。
(⇒パートにも総量規制はある?)
どうしてもお金を借りたいけれど、総量規制に引っかかって……という場合は、消費者金融で総量規制規制までの金額を借り、それ以上は銀行で借りてみる、という合わせ技も使えるということですね。
ちょっとした技!限度額を上げておこう!
原因が総量規制でなく、まだ余裕がある人は、借入限度額を上げておくと良いでしょう。説明した通り、この借入限度額に余裕がないために、利用を停止されることがあるからです。
信頼できる相手になら、それなりの金額を貸しても大丈夫だと思うものですよね。ご自分の過去の利用状況に問題がないと思えるのなら、借入限度額をアップするよう、金融会社に連絡してみてはいかがでしょうか。
【参考ページはこちら】
知っておきたいキャッシングの総量規制とは?