現代の社会問題ともなっている年金ですが、実際今でも、年金だけではなかなか生活費が十分ではない方々は大勢いらっしゃいます。
蓄えもままならない社会ですから、こうした経済的に苦しい高齢者は、これからさらに増えていくと思われます。
そこで、そんな方々がいざという時に借入出来るところがあれば、助かるのではないでしょうか。
では、年金だけではお金が足りない場合に、年金暮らしの方が借入れ出来るところはあるのかをご紹介していきましょう。
キャッシングが出来る条件とは?安定した収入の定義
まず、誰もが最も気軽に借入出来るキャッシングでは、申し込み条件はどうなっているのでしょう。(こちらもご参考に→キャッシングの審査基準は?)
主な大手カードローンの申し込み条件を、改めて見てみましょう。
カードローン名 | 申し込み条件 |
---|---|
アコム | 20歳以上の安定した収入と返済能力を有する方 年金受給以外に安定した収入と返済能力を有する方 |
モビット | 年齢20歳以上69歳以下の安定した定期収入のある方 アルバイト、破片社員、パート、自営業の方も利用可能 |
レイク | 満20歳~70歳の国内居住の方 収入が年金のみでも一定の収入がある方であれば申し込み可能 |
バンクイック | 年齢が満20歳以上65歳未満の国内居住の方。原則安定した収入のある方。 学生の方、またはご本人に収入がなく配偶者に収入のある方も申し込み可能 収入が年金のみでも原則安定した収入がある方であれば申し込み可能 |
みずほ銀行 | 契約時の年齢が満20歳以上66歳未満の方で、安定かつ継続した収入の見込める方。ご本人様に収入が無い場合、配偶者に安定かつ継続した収入のある方も申し込み可能(上限30万円) |
そしてよく見てみると、その違いは消費者金融と銀行によって違っているのが分かります。
では何故、消費者金融では本人の収入に限られていて、銀行では本人に収入が無くてもオッケーなのでしょうか。
この安定した収入に対する定義の違いは、いったいどこから来るのか、次にそれをご説明致しましょう。
年金は安定した収入?その判断に大きく左右するのは総量規制
実は、こうした安定した収入に対しての定義の違いは、総量規制という貸金業法の規則によるものです。
そしてこの違いこそが、年金を安定した収入と認めるかどうかの重要な境目になるのです。
総量規制によって分けられる銀行と消費者金融の違い
消費者金融というのは、貸金業者です。ですから、貸金業法に則っていて、総量規制の対象となります。
しかし、銀行の場合は貸金業者ではなく、銀行法に則っているため、総量規制の対象外となるのです。
そのため銀行では、「個人への貸し付けは、その人の年収の3分の1を超えてはならない」という本人の収入による借り入れ限度額の制限がないのです。
そしてこれは同時に、その人本人に収入がなくても、借入が出来るということになるのです。
この総量規制こそが、年金を安定した収入とみなしてもらえるかどうかの境界線となっているのです。
年金暮らしでも借入出来るところはあるのか!?
ですから結論としては、総量規制の対象外である銀行のカードローンであれば、年金暮らしでも借入出来るということになります。
しかし残念ながら、銀行なら必ず借入出来るというわけではありません。
銀行によっては、年金のみの収入では審査に通らないところが多くありますし、その人の生活状況やキャッシング状況によっても違ってきます。
実際、年金収入のみでも申し込み可能と明記されているカードローンはほとんどありません。
それに何より、年齢制限も考えなくてはなりません。
年金受給者の方であれば、そのカードローンの年齢制限の上限を超えている場合もあるでしょう。
ですから、年金暮らしの方でも借入するためには、次の3つの条件が必要となるのです。
- 総量規制の対象外である銀行のカードローンを選ぶ
- 年齢制限の上限を超えていないカードローンを選ぶ
- 返済に困らないようしっかりと返済シュミレーションをして借りる
収入が年金のみでも借入出来るというところを選ぶのはもちろん、申し込み条件に書かれた年齢の上限もしっかりとチェックしましょう。
ほとんどのカードローンの上限年齢は、65歳から69歳ほどのところが多いです。自分の年齢がその範囲内でなければ、当然申し込むことは出来ません。
また、申し込み時に借入出来ても、上限年齢に達すると融資は打ち切られるので、それもしっかり頭に入れておかねばなりません。
(⇒キャッシングの年齢制限はどうなってる?)
そうなった時にも、しっかりと返済を続けていけるのか、それも返済シュミレーションでしっかりと確認してから借りるようにしましょう。
年金暮らしでも借入出来るところはココだ!
このように、銀行のカードローンであれば、年金暮らしでも借入は出来るところは多少あります。
そして、その他にも、中小消費者金融の中には、審査が緩く、貸してくれるところもあるかもしれません。(こちらもご参考に→審査が甘い・緩いキャッシングを教えて!)
しかし、そうした中小消費者金融というのは、闇金である業者も多く、とても危険です。特に年配の方の被害も少なくありませんから、絶対に利用は避けましょう。
そうすると、年金暮らしの方が借入する場合のおすすめは、年金収入のみでもオッケーと明記している銀行のカードローンということになります。
具体的には
- バンクイック
- レイク
の、2つでしょうか。これはあくまでも大手の都市銀行のカードローンの中で借入が出来そうなところです。
年金では足りない!でも借入出来ない場合はどうするか
ただし、やはり年金暮らしの方が借入出来るところは、本当に少ないと思います。では、その場合はどうしたら良いのでしょうか。
現代人は、自分では気付いていなくても、結構贅沢な生活をしていることが多いものです。年金での生活になったからとはいえ、すぐには生活レベルを変えるのは無理かもしれません。
しかし、明らかに収入が減り、また十分な蓄えなどがない場合は、やはりまず節約をすることを心掛けましょう。
そして、もしそれでもどうしても生活が困るようであれば、区役所などの相談窓口を訪ねてみてください。公的な対応もあるかもしれません。
例えキャッシングで借入が出来たとしても、次に問題となるのは返済です。経済的に余裕がない中での返済は、厳しいものだということを、よく覚えておいてください。
そうした様々な条件をクリアしたうえでなら、数少ないとはいえ、年金暮らしでも借入出来るところはあるでしょう。
【参考ページはこちら】
借入は年収の何倍までOK?