借入審査では、当然年収が多いほど有利になります。高所得者ほど大金を借りられますが、実際は所得に余裕がない人ほどカードローンに申し込むため、「もっと借りたいから年収を誤魔化そうかな…?」と考えるでしょう。
申し込む際の年収欄は自己申告なので、多めに書くことは簡単です。年収が1000万と300万では全く審査結果は異なりますが、本当に誤魔化せるのでしょうか?
ちょっとでも有利に借りたいと願うなら、今回の記事を読み、『年収を誤魔化すとどうなるか』を理解しましょう。
借入審査ではどこを見る?融資に必要な条件のおさらい
借入審査で見られる基本項目については、主に下記の通りです。
- 年収
- 職業
- 勤続年数
- 今現在の借入総額
他にも記入すべき内容は多いですが、特に審査結果に影響するのはこれらです。この中で一番影響力がありそうなのは、どの項目だと思いますか?
多くの人が『年収』と答えるように、影響力は確かに大きいですね。収入が多いほど毎月の返済額も増えますので、金融業者の評価も高くなります。
(⇒キャッシングと年収の関係を教えて!)
そんな年収を誤魔化すと本当に融資を受けやすくなるのか、現実的に考えてみましょう。
嘘は隠せない!?年収の誤魔化しは通用しません
融資に申し込むなら、『嘘をついても大抵バレてしまう』という事実を絶対に忘れないでください。
カードローンを初めとした融資の申し込みでは、以下に該当する『収入証明書』が必要とされます。
- 給与明細
- 賞与明細
- 納税証明書
- 源泉徴収票
- 確定申告書
どれか一つ用意できればよいのですが、これらの書類を見れば収入額が分かるため、金融業者は必ず申告内容と照らし合わせるでしょう。
そこで見比べたときに大きな差があれば、さすがに見逃すわけにはいきません。お金に関わるサービスはどれも厳しく調べる必要があり、融資はその代表格です。
ただ、1万円程度の誤差なら「記入ミスかな?」と判断されやすく、悪意が感じられないなら虚偽記載にはなりません。
嘘がバレるとどうなる?年収を誤魔化した代償について
年収を誤魔化して申し込むとバレるのは確実で、発覚してしまうとどのようになると思いますか?
- 審査に落ちる
- 悪質な顧客として注意人物扱いされる
- 融資後に発覚すると一括返済を要求される
年収の嘘がバレると審査落ちは確実で、本来なら通過できた場合も無駄になり、結局は無意味な行為になります。
また、各金融業者はそれぞれ要注意人物をリストアップしており、そちらに登録されると『ブラックリスト』のように扱われます。他社の申し込みには影響なくとも、今後は登録された企業の利用が難しいでしょう。
仮に嘘が通って融資を受けた場合、後から調べて発覚すると、一括返済を要求されるケースもあります。金融業者は一度契約した相手も定期的に審査するといわれ、特にカードローンのような長く利用するプランの場合、数年おきに収入証明書を求めるでしょう。
消費者金融だと影響が大きい?年収と融資額の関係について
どんな金融業者でも誤魔化してはいけませんが、特に『総量規制』が適用される消費者金融の場合、年収については慎重にチェックします。
たとえば年収が300万円だとしたら、他社も含めて合計100万円までの融資が可能ですね。これはかつて『制限がなかった際に借りすぎで破産者が続出した』ことを受け、国が制定したルールの一つです。
だから消費者金融では収入証明書が必須な場合が多く、仮に嘘をついて多めに借りた場合、後から調べて告訴されることもあります。こうなると詐欺と同等の扱いなので、軽い気持ちでだましてはいけません。
総量規制内なら審査が簡単で借りやすいため、消費者金融に申し込むならより正直になりましょう。そうすれば、親身になって相談にも乗ってくれます。
銀行でも嘘はNG!本当に年収の制限はないの?
消費者金融に対して銀行では総量規制がありませんので、理屈だけを見れば「年収が0円でも借りられるぞ!」と思うでしょうが、そんなに甘くありません。
(⇒総量規制にかからない時はたくさん借りられる?)
一般的に銀行のカードローンだと、『年収の半分くらいまで』が最大限度額といわれています。総量規制対象外の意味がないのでは…と思うかもしれませんが、よく考えてください。
業者のタイプに関わらず、大金を借りるほど返済は大変になります。それなのに総量規制もないからと銀行がどんどん貸し付けてしまうと、その人は破産しますよね?
また、銀行は消費者金融を『保証会社』に設定しています。
保証料と呼ばれる手数料を受け取ることで、保証人の代わりになってくれる会社のことです。銀行のカードローンではほとんど消費者金融が担当しており、金利の中に保証料が含まれます。
この保証会社がカードローンの審査を代行するのですが、消費者金融が担当する都合上、『銀行と消費者金融双方の情報』がチェックできます。
だから銀行と消費者金融を分けて使っても、利用状況はどちらにも筒抜けです。たくさん借りているほど、結局はどんな業者にも通りにくくなるでしょう。
実は職業のほうが大事!?年収よりも優先したい審査項目
「年収が低い上に誤魔化しもできないなら、もうどうしようもない…」と悲観する人が多いですが、そんなことはありません。
したがって、安定した仕事なら年収以上に評価が高くなるため、「どんな仕事が有利なのか?」を先に意識しましょう。
(⇒キャッシングをするための職業について)
- 公務員
- 医師
- 弁護士
- 有名な企業の正社員
また、非正規雇用者が大きく増えたため、相対的に『正社員』というだけでも評価が上がりやすいです。勤続年数が長いなら、中小企業勤めでも十分な限度額が設定されるでしょう。
職業が融資審査で重要と考えるなら、年収と同じように誤魔化すことを考えてしまいませんか?
職業も誤魔化せない!?年収と同じく嘘が通用しない理由
年収も職業も自己申告なら、「もしかしたら誤魔化せるかも!」と思うかもしれません。それで公務員として申し込めれば、融資審査では極めて有利です。
ですが職業の嘘も『在籍確認』がある以上、すぐにバレてしまうでしょう。
主に『申込時に申告した勤務先に電話し、本当に仕事をしているかを確かめる』ことを指します。電話による連絡が必須なため、かなり誤魔化しにくいです。
本人が出なくとも「○○は今席を外しております」と答えてもらえればよいですが、嘘をついてしまうと「そのような人はいません」と伝えてしまうので、だませるわけがありませんね。
年収も職業も誤魔化せない以上、自分の今を素直に伝えましょう。そうすれば交渉の余地がある分、少しでも自分の理想に近づけられます。
年収に自信がなくても安心?借りやすい融資の探し方とは
年収が少ない人ほど誤魔化そうと考えやすいですが、ここで前向きになりましょう。
年収が少なくて不安と考えるなら、『収入が少なくても借りやすい融資』をメインに申し込めばよいのです。
たとえば、『希望限度額が低いカードローン』なら年収に関わらず融資を受けやすく、仕事をしていて収入さえあれば通るでしょう。それこそ、パート主婦でも十分借りられます。
また、普通の融資に比べて多少特殊ですが、『おまとめローン』も年収に関わらず借りやすいです。多重債務状態から救うためのプランなので、年収が少ない人ほど頼りやすく、収入で制限しすぎると矛盾するでしょう。
どうしても年収が気になるなら、いっそのこと申し込み前に「年収が○○万くらいでも大丈夫ですか?」と金融業者に聞いてみましょう。断言こそできませんが、大丈夫そうなら申し込み手続きを勧めてくれます。
借りやすい業者にも注目!中小規模の業者なら低収入でも可能?
借りやすい融資プランもそうですが、『審査に通りやすい金融業者』も年収が低い人にはおすすめです。
具体的には『中小消費者金融』なら審査が柔軟なので、総量規制内なら大手以上に借りやすいでしょう。
・フクホー
・エイワ
・アルコシステム
・アロー
・ビーンズ
どこも聞いたことがないかもしれませんが、きちんと国の認可を受けた業者なので、闇金などの心配は無用です。ただし、限度額や金利の数値で若干大手に劣るため、年収に余裕ができたら大手のカードローンに乗り換えてもよいでしょう。
不自由を感じないなら長く使ってもよいので、実際の使用感も大事にしてください。
年収以外もダメ!融資申し込みではあらゆる嘘がバレる
年収や職業は決して誤魔化せないのが分かったと思いますが、「それ以外もダメなの?」と考えていませんか?もしもそうだとしたら、すぐに改めてください。
融資申し込みではあらゆる嘘がバレますし、基本的によい方向には働かないため、マイナスしか生み出しません。
例として、いくつかの要素を誤魔化した場合と結末を記載します。
→重要な知らせが届かないため利用ができない
☆電話番号を誤魔化した
→本人確認ができないため審査に落ちる
☆現在の借入総額を誤魔化した
→信用情報機関に問い合わせるとすぐに分かる
このように、申告内容は誤魔化せないようになっていますし、誤魔化すと審査に落ちたり重要なものが届かなかったり、散々ですね。
年収も含めた申告は、全て正確に行いましょう。疑問があればなんでも聞けますから、電話やメールで問い合わせ、正しい申し込みを実践してください。
【参考ページはこちら】
年収アップするだけでカードローンの増額はできる?