お金を借りる際、どこから借りるのか融資先を決めるのにまず着目するのは、利率の数字でしょう。
それだけ金利の違いは大きなポイントですし、利率が低ければ低いほど、借りる側の負担が少ないのも事実です。
しかし、例えば利率が5%~10%となっている場合、自分は5%だと思って借りたら実際には10%だった、となる可能性があります。そんな時、自分が思っていた利率と実際が違っていたりすると、ショックは大きいはずです。
一見分かりやすい様で実は分かり難い金利と金額についての関係…。どのようになっているのか?借りる金額が増えれば利率はどうなるのか?確認してみたいと思います。
まずは基本を捉えよう!利率とはどういうもの?
消費者金融や銀行からお金を借りる時にまず気にするのが利率です。なんとなく数字が低い方がいい?と思うでしょうが、それ以前に、金利というものの基本をわからずに言われるまま申し込みをする人は、まだまだいます。
(⇒キャッシングの利息についてもっと詳しく!)
専門的な知識がなくともお金を借りることはできるので、確かに業者のオペレーターの言う通りにすれば問題ないでしょう。
しかし、お金を借りるというのは利息がつきもの。できれば利息は少なく済ませたいはずです。
そのためには、ある程度の知識はあったほうがいいでしょう。まずは基本を捉えましょう。
お金や物品などを借りた際に、貸した人や業者に支払う手数料の割合を示したものです。
(銀行の預金の場合は、立場を逆に考えるとわかりやすいかと思います。)
通常「%」で示しています。年単位で示す「年率」が基本ですが、中には「月利」」や「日歩」の場合もあります。
利率と同じ意味として使われています。
お金や物品などを借りた際に貸した人や業者に支払う手数料になります。いくらになるかは大抵、金利計算されて出されます。
イコール利息ですが、支払う側か受け取る側、ということで立場が逆から見た言い方になります。
(利息…貸した側、利子…借りた側)
年率と同じ意味合いで、利率の年単位での表記になります。
「実質」は、お金を融資する際に発生する経費(書類作成や審査に関わる調査など)を含んでいる事を意味します。
金融機関や情報などによる表記の違いで混乱していた人もいるでしょうが、言葉によってはほとんど意味が変わらないものもあることは、わかったでしょうか。
金利の基本的な計算も知っておこう!
言葉の意味がわかったところで、もう一つ、金利の計算の基本的なことも知っておくと参考になります。
で利息の金額を出します。
しかし、これだけでは借り入れのごく一部分しかわからないでしょう。金利は、大抵年率になっています。実際には、1年後にまとめて返済するということはないでしょうが。
これをもう少し細かく言います。
元金(借入額)×金利÷365日×借入日数=その期間の利息 で利息の金額が出ます。
例えば20万円を18%の金利で借りて、1ヶ月ごと(30日として)に返済するとします。返済額が10,000円としたら。
返済額(10,000円)-利息(2,958円)=元金返済分(7,042円)になります。
元金(200,000円)-元金返済分(7,042円)=残高(192,958円)
残高(192,958円)×金利(18%)÷365日×借入日数(30日)=利息(約2,854円)
返済額(10,000円)-利息(2,854円)=元金分返済分(7,146円)
都度計算され、これが繰り返されることになります。
具体的な数字が知りたい場合はシュミレーションするのがいい!
自分である程度の計算はできますが、具体的にしっかりとした数字が欲しい場合は、各業者のホームページにあるシュミレーションで確認するのが一番手っ取り早いです。
返済額や返済回数で調べることはできますので、やってみるともっと具体的な数字ができてきます。しかし、これもあくまで参考程度と考えた方がいいでしょう。
自分の利率はどれ?利率の表記には上限と下限が書いてある!
その各貸金業者のホームページやチラシには利率の表記がされていますが、大抵○%~△%と表記されています。
限度額に関しても、10万円単位での借り入れができたり、限度額がコースで決められていたりと様々です。
実際、審査に通らないと限度額の正確な金額は分からないのですが、利率もまたはっきりと決まったわけではありません。限度額により、利率が変わってくるからです。
計算してみると分かる?利率の違いはかなり大きい
その上限と下限がある利率ですが、実際にはどれくらい差が出てしまうものでしょうか。
とある貸金業者のシュミレーションで計算してみます。
金 額 | 回 数 | 利 率 | 返済総額 |
---|---|---|---|
10万円 | 12回 | 17.8% | 109,894円 |
10万円 | 12回 | 4.5% | 102,447円 |
7,447円の差
利率が違うとこんなにも金額が変わります。10万円からみると大した差はないように思うかもしれませんが、単純に7,000円と考えると安くないですし、利息が少ないに越したことはないしょう。
これが、借入金額が大きくなると、当然返済総額も大きくなります。こうやってみると金利の違いは大きなポイントとなるのがわかると思います。
最初の借り入れならば、上限の利率で考えておく方がいい!
この利率ですが、結局で言えば、上限の数字で見ておくようにしましょう。
特に初めての借り入れの場合、返済の実績もまだない状態と言えます。どのような人なのか、本当に返済できるのかどうか、審査に通ったとしても最初は様子を見られます。
そのため、初めての借り入れも平均30~50万円の相場と言われています。いきなり100万円などの大きな金額を借り入れできることはよほどの事が無い限りありません。(もちろん、ないわけではありませんが)
限度額の関係もありますしある程度のリスクも含めて、最初は、利率は上限の方に設定されるはずです。
実際に正確な数字は審査に通って初めてはっきりするのです。低い利率で期待して、後でがっかりするのも辛いものです。
これらのことを考えると、いくつかの業者を比較検討していた場合も、利率の上限で見比べる必要があります。
A社の利率が 4%~18%
B社の利率が 10%~14%
だとしたら、どちらがいいのかといえば、Bで考える方がいいでしょう。低い金利は、その会社での実績が増えて初めて検討されるものです。
金額が大きくなれば利率はどうなる?下がるの?
では、最初に限度額も少なく利率も高い場合、いつまででもその貸金業者での高い方の利率で終わるのかといえば、そういう訳ではありません。
基本的に、限度額が大きければその分、利率は低くなります。特に「利息制限法」という法律で金額によって法律で利率の上限が決められており、実際にはその利率よりも低く設定されています。
融資額(元金) | 上限の利率 |
---|---|
10万円未満 | 20% |
~100万円未満 | 18% |
100万円以上 | 15% |
あとは、その貸金業者や銀行がどのような利率設定になっているのか、見比べてみるといいでしょう。もし、この上限数字よりも高い利率になっている場合は、闇金だったり違法業者の可能性があるので要注意です。
利率を低く借り入れる方法は何がある?
どうしても最初は高い利率になってしまうのは、仕方がないでしょう。でも、少しでも低い利率で借り入れできたら誰でも助かるでしょう。
どれくらいが低い利率かという感覚も人によって違うので一概には言えませんが、少しでも低くする方法があれば、検討する余地はあるはずです。
- 希望限度額を多めに申請する。
- 多くの業者の利率を調べて比較検討する。
- 増額申請をする。
- すでに借り入れがある場合は、おまとめや借り換えを検討する。
まずは、実際に必要な金額よりも多めの希望を出してみるという手があります。もちろん審査の際に嘘はいけませんが、多少の余裕を持たせるのはありではないでしょうか。
ただ、審査があるので希望額通りになるとは限りません。上記でも触れた通り、初めての場合は特に、様子見を兼ねてもあるので思うような利率にならない可能性もあるので実際にはあまり効果はないかもしれません。
増額は利率を下げる方法の一つとしてお勧め!
それよりも暫くは我慢をして、ある程度信用を作ってから増額申請をする方が現実的かもしれません。増額申請して限度額が上がれば、その分利率も下がる可能性は高いでしょう。
ただ希望通りにことが進んだ場合、気をつけないと気が緩み、必要以上に限度額いっぱいに借りて、単純に借金そのものが大きくなってしまう可能性があります。そうなると、金利は低くとも利息の金額そのものは大きくなるので、その点は頭に入れておいた方がいいでしょう。
延滞は御法度!増額するにも審査はあるので要注意!
それ以前に、増額申請をして利率を低くしようと考えた場合、まず増額への審査に通らなければいけません。それを忘れないようにしましょう。
また、その業者での実績を積み、信用を上げなければいけません。この場合、当然申し込んでからの返済の状況も全て把握されています。
もし、延滞等が発覚した場合(1回でもダメなのかどうかはその業者しだいでしょうが)、特にそれが続く様な場合は、増額の審査は通らないと思った方がいいでしょう。
よく利用してきちんと返済してくれる人が、業者にとっての優良顧客と判断されます。
比較検討して融資先を決めるのが一番手っ取り早い!
現実的な方法としては、他にも様々な融資先の利率を調べて比較検討するのがいいでしょう。
特に銀行は、限度額や利率に関しては消費者金融よりも有利とされています。限度額も高く、利率も低い所が多いからです。
主な業者の金利
業 者 | 金 利 | 限度額 |
---|---|---|
アコム | 4.7~18.0% | ~500万円 |
プロミス | 4.5~17.8% | ~500万円 |
モビット | 3.0~18.0% | ~800万円 |
三菱東京UFJ銀行 (バンクイック) |
4.6~14.6% | ~500万円 |
三井住友銀行カードローン | 4.0~14.5% | ~800万円 |
みずほ銀行カードローン | 4.0~14.0% | ~1000万円 |
楽天銀行スーパーローン | 4.9~14.5% | ~500万円 |
ここにあるのは大手の一部ですので、他にもクチコミ等でいいと言う所があったら自分で見てみるといいでしょう。
ただ、ここにあるのは金利と限度額のみの記載です。実際に借りるとなると、審査の厳しさや融資までの対応の早さ、コンビニが使えるかどうかなど、あらゆる内容を含めて考慮した方がいいと思います。
もちろん、すでに借り入れがある場合は、借り換えという方法で利率の低い業者を選ぶのも一つの方法です。特に複数社の借り入れがあり、おまとめにする場合、金額が大きくなる分、利率も下がる可能性があります。
これもまた注意が必要で、返済期間が長くなるなどの場合、総額的に返済額が増える可能性もあるので、しっかりとシュミレーションをしてから決めることをお勧めします。
利率が高くても利息を少なくする方法もある!
審査というものがある以上、やはりどうしても思ったより利率が高くなってしまうこともあるでしょう。人によっては希望通りの限度額を借りることができない人もいます。
では、利率が高いまま少しでも負担を減らす方法を考えてみます。
- 返済回数を少なくする。(返済期間を短くする。)
- 無利息キャンベーンを利用する。
- 繰上返済を行う。
- 毎月の返済内容の詳細を把握する。
- 必要以上の容易にお金を借りない。
月々の返済額がもし大きくできなくとも、途中臨時収入があった際に繰上返済を行うことも返済を早めることに繋がるので効果的です。
他には、直接的な方法ではないのですが、こまめに返済状況をチェックすることで意識を高めることも大切です。それにより、先ほどの繰上返済に繋がりますし、借金の基本ですが、それこそ延滞等起こしたら今後にも大きく影響を与えます。
必要以上の借り入れもまた、総額的に返済額が増えるのでなるべく必要以上に借り入れしないことも大切です。
どのような借り方がいいのかは、自分で探すしかない
人によりライフスタイルがそれぞれ違うのと同じ様に、借り方も返し方も実際には人それぞれになります。
ですので、できれば利率が低い業者で借り入れして、早く返済ができればそれが一番なのでしょうが、誰もがみな同じ様にできるとは限りません。
そんな中でも、必要な知識を取り入れることは大切です。それにより、例えば借入先を探している段階で甘い言葉に引っ掛かって闇金に手を出す心配もないでしょうし、逆にいい情報を見つけることもできるはずです。
もちろん、先ほども言いましたが、自分にあっている融資先は利率だけで判断できるものではありません。
少しでも多くの知識と情報を得て、自分にあった融資先を自分で見つけるのがあらゆる面で負担なく借り入れと返済ができるものだと思います。
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