語学を学びたい、一度海外にでていってみたい!そんな思いを叶えてくれるのが留学。学生さんだけでなく、社会人の方も留学することが増えてきましたよね。
夢や希望、あこがれなど様々なものが詰まっている留学ですが、非常にシビアな一面も。それは留学するための資金です。
旅行とは違い、長期間滞在することが多い留学はその費用もかなりのもの。バイトをして貯めても足りない、今しかチャンスがないからお金を借りてでも行きたい!という方もいるのではないでしょうか。
留学資金を借りるのはアリなのかナシなのか?メリットやデメリット、借りるならどこからがいいのかなど調べてみました。
資金繰りがラクになる?留学資金を借りる際のメリット
留学資金をカードローンなり、フリーローンなりなんらかの手段で借り入れした場合のメリットとして考えられるのは
- 自分の貯金が少なくても留学が可能
- 資金繰りに余裕が出来る
- 急な借り入れに対応できることも
この3つでしょう。
急いでいる方なら正解?少ない資金でも留学できる
留学資金を借りる一番のメリットはやっぱりコレ、少ない資金でも留学することが可能という点でしょう。国によって留学費用は違いますが、語学留学の場合の費用の目安はこのくらいです。
期間 | アメリカ | カナダ | イギリス | ニュージーランド | オーストラリア |
---|---|---|---|---|---|
約3ヶ月 | 60万円~80万円 | 40万円~70万円 | 50万円~90万円 | 40万円~50万円 | 40万円~70万円 |
約1年 | 200万円~280万円 | 180万円~260万円 | 190万円~310万円 | 180万円~230万円 | 170万円~280万円 |
語学学校の授業料や現地での生活費(食費、教材費、交通費など)、保険料や手続きなどの諸費用を含めた金額ですが、短期留学でも100万円近くの費用がかかることになります。いくらお金を貯めて行く、といっても簡単にはこの金額は貯められないですよね。
選ぶ語学学校やホームステイ先などで費用はある程度変動しますが、それでも多めに見積もっておいて損することはありません。
短期であれば大きな負担にはなりませんが、1年以上の留学やワーキングホリデーを利用する場合は必要な資金は大幅に増えてしまうので、年単位での貯金が必要なのが現状です。
全額借りるまでいかなくとも、費用のの一部でも借りることで留学が可能になるなら、「今しかない!」というタイミングで思い切ってお金を借りるのもアリだと思います。
不安は持っていきたくない!資金繰りに余裕が出来るから安心
事前にお金を借りて資金として持っておくと、留学先での不安は少なくなります。現地で銀行口座を開設し、そこに預金しておいてもいいですしね。厳しい言い方をするようですが、お金がないと行動範囲が狭くなってしまいます。値段が安いから…、とよくわからないお店に入ってトラブル…なんて可能性も考えられます。
ワーキングホリデーを利用した場合も、すぐにアルバイトが見つかるかどうかはわかりませんので、2~3ヶ月程度は働かなくても過ごせる程度の資金が必要になります。実際に全額使うことはないとしても、貯金にプラスしておくだけで安心度は高くなるのではないでしょうか?
契約しておけば急な借り入れに対応出来る場合もある!
ある程度の資金がある、という方も契約だけしておけば、とっさの時にお金を借りることが可能です。
一般的なカードローンは海外での利用には対応していないのですが、
- クレジットカードのキャッシング枠
- 自動融資タイプのカードローン
であれば、海外でもお金を借りることが可能です。どうやって利用するのかは後で詳しく説明しますが、
「資金には余裕がある。だけど、万が一お金が足りなくなったり必要になった時のための手段を何か考えておきたい」という場合は非常に有効だと思います。
やっぱり気になるのは返済!留学資金を借りた際のデメリット
資金に余裕が出来る…というのは非常に嬉しいことですが、お金を借りることによるデメリットもあります。
むしろ、メリットよりもデメリットをしっかりと知って「お金を借りたほうがいいのか」を考えなければいけないところですね。
留学資金を借りるデメリットは
- 返済金額が大きくなりがち
- 返済方法が限定される
- どれだけ借りているかわかりづらいことも
この3点でしょうか。それぞれどのようなところがデメリットと考えられるのか、説明していきたいと思います。
返済金額が大きくなりがち。帰国後の負担になる可能性が
お金を借りたら、必ず利息も支払わなければなりません。銀行のローンであれば低めの金利(3%~5%程度)で借りることも可能ですが、カードローンの場合は100万円程度の借り入れなら11~13%程度、50万円程度の借り入れなら15%~18%程度の金利になります。
毎月1万円ずつ返済するとしても、50万円でも5年程度返済にかかり、返済総額は借り入れ金額の2倍ほどになってしまいます。(金利によってはもっと低いですが)
また、留学専用のローンであれば帰国した後から返済出来る場合もありますが、カードローンではそのようなことは出来ません。借りた月の翌月から返済開始となりますので、留学資金として貯金などをすべて持っていってしまうと、返済が出来なくなってしまいます。
本末転倒といった感じかもしれませんが、留学期間中の返済分のお金は残しておかなければならない点は注意しておきましょう。
本人が日本にいないため、返済方法が限定される
特に消費者金融のカードローンに多いのですが、毎月の返済方法として
- ATMから入金する
- 銀行口座から入金する(インターネットバンキングも含む)
- 返済用口座に指定した預金口座から引き落とす
の3つからいずれかを選ぶことになると思います。
その自由度の高さはカードローンの大きな魅力なのですが、留学している場合は3つ目の「預金口座からの引き落とし」でしか返済が出来ません。
ATMは海外にもあるのですが、日本の銀行口座への振り込みに対応していないことが多いです。また、海外からの入金を受け付けていない会社が多いんです。銀行口座への振り込みも同じですね。
中には対応してくれるところもあるかと思いますので、気になる方は問い合わせてみましょう。
そうなると指定した預金口座からの引き落とししか、自分が日本にいなくてもスムーズに返済出来る方法はないんです。消去法ですね。
きちんと口座に残高を確保していれば返済忘れにはなりませんので、非常にラクな方法ではあります。
自分がいくら借りているのかわからず、つい借りすぎてしまうかも
自動融資型のカードローンやクレジットカードのキャッシング枠を利用している場合に陥りやすいデメリットがこちらです。
ATMから現金を引き出す方法ならまだしも、クレジットカードのショッピング枠を利用した買い物などは自分がいくら利用したかイメージがわきにくく、知らず知らずの間にお金を借りすぎていた…というケースがあります。
これは海外だから、というわけではなく日本で利用していても同じことになりがちなのですが、きちんと「自分はいくら借りているのか」を把握しておく必要があります。いくらでも借りられるわけではありませんので限界はありますが、意識せずどんどん使っている…というのはちょっと怖いですよね。
借りている金額が把握できないと返済にも影響が出てきます。毎月の返済額が思ったより多いと預金口座の残高が帰国前になくなってしまったり、帰国してから返済に追われる…なんてことも考えられます。
どこで資金を借りる?一番お手軽なカードローン編
それでは、ここからは「実際資金を借りるとしたらどこから借りる?」という点について考えていきたいと思います。デメリットもありますが、やはりメリットが大きいのも確か。それなら出来るだけデメリットが少ない方法で借りたい!というものです。
まずは留学資金としてカードローンを利用する場合を考えてみましょう。
カードローンのメリットはなんといっても「借りやすい!」
カードローンの一番のメリットは「借りやすい」ことでしょう。特に消費者金融のカードローンであればより審査に通りやすく、あまり大きな金額でなければその日のうちにお金を借りることも可能です。
資金が必要でも借りられなければ意味がありませんから、利用のしやすさは大きなメリットといえるのではないでしょうか。
また、会社によっては自宅にいながら申し込みから契約までが完了しますので、バイトなどで忙しく窓口にいくヒマがない…という方でもお金を借りやすいのが魅力ですね。
中には無利息期間といって、一定の期間は利息0円で借りることが出来るような会社もあり、「とりあえず借りておいて使わなかったら一括返済しよう」と考えている方ならとってもお得。短期留学なら利息を支払わずに完済することも可能でしょう。
デメリットは金利の高さ。大きな金額が借りにくいことも?
カードローンの一番のデメリットはやはり金利が全体的に高いことでしょう。ただ、カードローンとひとくちにいっても消費者金融と銀行のカードローンで大きく金利や条件などが違います。
・自身の年収の3分の1までしか借りることが出来ない(総量規制)
・銀行カードローンに比べて金利が高め
・返済方法が自由に選べる
・即日融資が可能なところが多い
社名 | 金利(最低/最高) | 利用限度額(最高) |
---|---|---|
アイフル | 4.5%/18.0% | 500万円 |
アコム | 3.0%~18.0% | 800万円 |
プロミス | 4.5%/17.8% | 500万円 |
モビット | 3.0%/18.0% | 800万円 |
100万円を超えて借りることができれば、金利は15%前後で利用できると思いますが、それでも金利は決して低いとはいえないところです。どうしてもお金が借りたいなら…といったところでしょうか。
・自身の年収に関係なくお金を借りることが出来る
・消費者金融のカードローンより金利は低め
・その銀行の預金口座を作る必要がある(返済用の口座になるため)
・返済は基本的に口座引き落としになる
社名 | 金利(最低/最高) | 利用限度額(最高) |
---|---|---|
みずほ銀行 | 4.0%/14.0% | 1000万円 |
三井住友銀行 | 4.0%/14.5% | 800万円 |
三菱東京UFJ銀行 | 4.6%/14.6% | 500万円 |
楽天銀行 | 4.9%/14.5% | 500万円 |
銀行カードローンの方が金利は低いですがその分制限が多かったり、その日のうちに融資が出来ないこともあります(特にその銀行の預金口座を持っていない場合、先に口座を開設しなければならないので時間がかかります)。返済用の口座が選べないのもマイナスかもしれません。
また、カードローンは最初から大きな金額が利用できないことがあります。50万円くらいであれば十分に利用可能かと思いますが、100万円、200万円となると厳しくなっていきます。
最初は50万円くらいで信用を得て増額…と、長期間の利用が必要になるため、まとまった資金として借りたい!というケースではカードローンは不向きといえるでしょう。しかし、「あとちょっと借りたい」「とりあえず申し込んでおきたい」という場合は非常に有用です。
どこで資金を借りる?まとまって借りやすいフリーローン編
ある程度借りる金額が決まっている場合、最初の資金として利用できればいい場合には「フリーローン」がおすすめです。
フリーローンとカードローンの一番の違いは「継続性」。同じ100万円を借りる場合でも、カードローンは100万円の枠の中で自由にやりくり出来る(返済・借り入れが繰り返せる)のに対し、フリーローンは最初に100万円をまとめて借り、あとは返済することが出来るのみです。
自由度はカードローンに比べて低くなりますが、その分金利が低いのが特徴です。
留学で使うなら「目的別ローン」がおすすめ!
留学資金に使うなら「目的別ローン」がおすすめです。ローンにもいろいろありややこしいのですが、目的別ローンはその名前の通りお金の使いみちが明確に決まっている場合、より低い金利で利用できるローンです。
フリーローンは目的別ローンよりもさらに広い対象となるのですが、その分目的別ローンに比べると金利が少々高い設定になっていることもあります。銀行によっては目的別ローンはなく、フリーローンのみ!というところもあるので目的別ローン=フリーローンに近い部分もありますね。
留学資金として目的別ローンを利用する場合、それを証明できる書類などを提出する必要があります。契約書や支払証明書などのコピーが必要になりますので事前に準備しておきましょう。
利用できる金額も金利もいろいろ!しっかり選んで
目的別ローンを提供しているのは銀行だけではありません。消費者金融にも目的別ローンがあります!さすがにすべてを紹介することは出来ませんが、いくつかピックアップしてみました。
社名 | 金利 | 利用限度額 |
---|---|---|
みずほ銀行 (目的別ローン) |
変動:5.875% 固定:6.750% |
10万円以上300万円以内 |
イオン銀行 (ネットフリーローン 教育プラン) |
4.8%~13.5% | 30万円以上700万円以内 |
常陽銀行 (フリーローン) |
6.975%(変動) | 500万円以内 |
プロミス (目的別ローン) |
6.3%~16.5% | 1万円以上300万円以内 |
アイフル (目的別ローン) |
9.8%~17.0% | 1万円以上100万円以内 |
比べるとカードローンより金利が低く、かつまとまった金額を借りることが出来るようになっています。100万円くらい最初の資金として利用したい、というなら金利の面から見てもカードローンより目的別ローンの方がおすすめです。
また、留学サポートサイトではクレジット会社と提携して独自のローン商品を作っていることも。「地球の歩き方」ではオリコクレジットと提携し、留学&ワーキングホリデーのための教育ローンとして「学費サポートプラン」という商品を用意しています。
実質年率7.2%で500万円まで借りることが出来、留学中は返済額を少なくすることが出来るなど、留学したい!という方をサポートしてくれます。こういった商品を利用するのもいいですね。
注意!教育ローンは使えないことの方が多い
ここでひとつ注意してほしいのは、教育ローンは使えないことの方が多いことです。社会人の留学も教育の中に入りそうなのですが、多くの教育ローンは高校や大学などの入学資金、教育費などの利用に限定されており、留学でも現在学生の方が留学するための資金、という名目になっています。
先ほど紹介しましたイオン銀行の教育ローンは社会人の留学にも対応していますので、全部の教育ローンがダメ…ということではありませんが、申し込む前には条件をきちんとチェックしておきましょう!
ちょっと借りたいなら!クレジットカード&自動融資編
ある程度の資金はある。だけど留学先でどんなトラブルがあるかわからないから、念の為に備えておきたい!という方はクレジットカード、あるいは自動融資のカードローンがおすすめです。
先ほど紹介したようなカードローンでもフリーローンでもなく、どうしてこの2つ?と思った方もいるかもしれません。きちんと理由があるんです!
この2つの共通点は「留学先で借りられる」こと!
一般的な(自動融資型でない)カードローンやフリーローンの場合、留学先である海外では利用できる商品はスルガ銀行のカードローンなどごくわずか。フリーローンの場合は、追加融資が可能な場合もありますがすぐに借りる…ということは不可能です。
しかし、これからご紹介する2つの方法であれば、「お金が必要になったその時」に、お金を借りることが出来るんです!海外でお金を借りることが出来るのはとっても安心ですよね。
具体的にどう借りる?クレジットカード編
それでは具体的にどうすればクレジットカードでお金を借りることが出来るのかを説明しましょう。
まず最初に、クレジットカードには2つの枠があることはご存知でしょうか。意識していないと知らない…という方も多いと思いますが、クレジットカードは厳密にいうと
- ショッピング枠
- キャッシング枠
の2つの設定があるんです。
ショッピング枠というのは、一般的なクレジットカードでのお買い物によって使われる部分。「カード払いで」という時に利用される枠がショッピング枠です。すべてのクレジットカードに設定されており、ショッピング枠がないクレジットカードはありません。
対してキャッシング枠というのは、カードローンのように現金を引き出す(借りる)ことが出来る枠で、クレジットカードによっては設定されていないものもあります。
タイプ | 別枠タイプ | 共有タイプ |
---|---|---|
ショッピング枠 | 70万円 | 最高100万円 |
キャッシング枠 | 30万円 | 最高100万円 |
合計利用枠 | 100万円 | 100万円 |
このように、どちらも利用できる枠は100万円ですが、カードによってキャッシング枠の扱いに違いが出ることがあります。
どちらの枠も海外で利用できますが、キャッシング枠は
- 海外のATMで利用できる
- 現地の通貨で引き出せる
という利点があります。
自動融資型カードローンはクレジットカード利用で便利!
次に自動融資型のカードローンについて説明しましょう。自動融資型のカードローンは一般的なカードローンとはちょっと違い、ひも付けされた預金口座の残高が引き落としなどによってマイナスになった場合、自動的に不足分を融資してくれるシステムのカードローンです。
クレジットカードのキャッシング枠と違い現金を引出すことは出来ませんが、海外の多くはクレジットカード文化。どうしても現金が必要!という時以外なら十分対応出来るかと思います。
ただし金利は高めなので注意!使いすぎが見えないことも
ただし注意すべきことも。まずは金利が高めです。クレジットカードのキャッシング枠の場合、消費者金融の金利設定と同程度の12.0%~18.0%程度の金利がかかります。自動融資型のカードローンは銀行のカードローン商品のため、クレジットカードよりは低めですがそれでも12%程度は覚悟しなければなりません。
また、具体的に自分が使っている金額が見えにくいこともデメリットとなります。きちんと自分で管理する必要があるといえるでしょう。
ケースによって借り方はいろいろ。自分の資金と要相談!
留学資金といっても、
- まとまった金額が必要なのか
- 継続的に利用したいのか
- 留学先で借りられるようにしたいのか
など、様々なケースが考えられます。留学資金のサポートとしてまとまった資金を借りたいのであれば、目的別ローンやフリーローンといった金利が低め、かつまとまった金額を借りやすいものを利用した方がいいでしょう。
あとちょっとで資金がたまる、念のため数十万程度借りておきたいというなら借りやすく審査も早いカードローンがおすすめです。留学先での資金難は避けたい、という方はクレジットカードのキャッシング枠や自動融資型のカードローンの利用がいいでしょう。
自分の資金や「どこでお金が必要になるだろう」という予想のもと、自分に一番合いそうな商品を見つけるのがポイントです!
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大学生の100万借入は可能?