若干マイナーなのは否めませんが、『ろうきん』では消費者金融のようにカードローンが用意されており、現金融資でも意外と使いやすいです。利用方法がほぼ同じなので、好みで業者を選んでも良いでしょう。
ただ、消費者金融のカードローンは限度額に制限があるため、「もしかしてろうきんにも制限があるの?」と気になりますよね?融資額が制限されて希望額に届かないと、後で非常に困ります。
今回は、ろうきんも含めて『カードローンの借入限度額にはどのような制限があるのか?』を説明するので、カードを作る前に目を通しておきましょう。
ろうきんは使いやすい?代表的なカードローンをご紹介
最初に、『代表的なろうきんのカードローン』についてご紹介いたします。
会社名 | 商品名 | 限度額 | 金利 |
---|---|---|---|
中央労働金庫 | マイプラン | 最大500万円 | 3.875%~8.475% |
近畿ろうきん | マイプラン | 最大300万円 | 6.150%~8.950% |
東北労働金庫 | マイプラン | 最大300万円 | 6.000%~6.400% |
一目で分かる点として、『カードローンの商品名がどこも同じ』なのは面白いですね。
最寄りのろうきんがイマイチなら都市銀行や消費者金融を、逆に優秀ならろうきんを優先する…このような選び方も良いですね。
ろうきんなら制限なし?年収に依存しないカードローン
カードローンで限度額が制限される場合、『年収』によって借りられる金額が決まりますが、実はろうきんの融資はそうした制限がありません。
融資額に制限がない場合、極端にいえば『年収が少なくとも、返済できると思えば融資してくれる』でしょう。こうした特徴を活かせば、以下のような『年収が少ない人』でも借りられます。
- アルバイト・パート
- 主婦(主夫)
- 年金生活者
実際は年収以外の条件も見ているため、あまりにも返済能力が低いと審査に通りません。自分が融資を受けられそうか気になるなら、先に問い合わせるほうが良いでしょう。
年収以外で大事なのは主に『職業』や『勤続年数』なので、「仕事は安定しているけど年収は少ない…」という人は、比較的ろうきんにも向いているかもしれません。
(⇒キャッシングの年収についてもっと詳しく)
制限があるのは貸金業者?総量規制の中身を徹底解説
年収による融資額の制限は、『総量規制』と呼ばれています。
こうした制限がある場合、困るのは先ほども触れた『年収が少ない人』ですね。不況下の日本では低収入な人も多く、いくら借りすぎ防止の法律とはいえ、邪魔に感じる人もいます。
ただ、ろうきんは『貸金業者』ではありませんし、総量規制も存在しません。利息もかなり低い水準なので、年収が少ない人でも返済しやすいでしょう。
また、総量規制の対象外はろうきんだけではありません。次項では『ろうきん以外の総量規制が関係ない会社』について説明いたします。
組み合わせて問題なし!総量規制対象外のカードローンについて
総量規制の対象にならないカードローンは、以下の金融業者が発行します。
- 銀行全般(都市銀行、地方銀行など)
- 信用金庫
- 信用組合
ここに労働金庫を加えると、4種類の金融業者が総量規制の対象外になっています。
これらの金融機関の共通点は、『融資以外にも預金や投資といった業務も行う』ところで、カードローン以外でもお世話になる人も多いでしょう。
さらに『総量規制が関係ないカードローンならどの組み合わせでも制限されない』ので、「労働金庫と銀行の両方から借りている」という人でも、年収は関係ありません。
労働金庫は低金利なものの、後述する特徴から汎用性で銀行に劣るため、使い分けを意識しても良いでしょう。
規制に注意!年収で制限されるカードローンについて
次に『総量規制の対象になるカードローン』を発行する業者について、いくつか注意点などを説明いたします。
- 消費者金融
- 信販会社
消費者金融はかつてサラ金と呼ばれた業者で、信販会社は『クレジットカード会社』と説明したほうが分かりやすいかもしれませんね。
総量規制が適用される貸金業者とは『預金業務を行わない金融機関』が当てはまっており、銀行とは違ったルールで営業しています。
また、『総量規制は適用される全ての会社で上限を共有』しているため、「年収300万円の人が消費者金融のAとBからそれぞれ50万円借りている」と、新たな融資利用は不可能です。
会社を変えても借りられる総額は同じなので、消費者金融や信販会社のカードローンを作るなら、できるだけ1枚に絞りましょう。
年収以外の制限が多め?ろうきんで借りる場合の必要条件
総量規制の対象外な上に低金利なろうきんですが、実は『融資に申し込むための必要条件がかなり多い』という欠点もあり、利用者は限られてしまいます。
たとえば中央労働金庫でカードローンを作る場合、以下の全てを満たさないといけません。
- 18歳以上65歳未満
- 勤め先か住まいが営業区域内にある
- 勤続年数が1年以上(給与所得者以外は3年以上)
- 安定した収入がある
- 年収が150万円以上
総量規制はないものの、年収が150万円以上と指定されているため、フルタイムの仕事以外は実質的に厳しいかもしれません。
営業区域内に住まいが必要といった点も踏まえると、『すでにろうきんを利用しているユーザー向き』のカードローンといえましょう。
総量規制なしを優先するなら銀行カードローンも視野に?
総量規制の有無を優先してチェックしているなら、ろうきんよりも普通の銀行カードローンが作りやすいでしょう。
たとえば『都市銀行』や『インターネット専業銀行』の場合、以下のような特徴を備えます。
- 住まいがほぼ関係ない
- インターネットから申し込み可能
- 必要な年収額を明確に制限していない
これらはどれもろうきんにはないメリットで、特に『住んでいる地方が関係ない』というのは、引っ越しや出張にも強いですね。
金利に関してはさすがに劣りますが、限度額なら大抵の銀行が互角ですし、インターネットで申し込めてその後の操作も行えるので、利便性が高いです。
もしも「労働金庫は使ったことがないけど、カードローンだけは気になる…」と思っているなら、素直に銀行カードローンを検討しましょう。
会員ランクも重要?ろうきんのカードローンをお得に使うコツ
ろうきんには変わった仕組みがたくさんありますが、カードローンを使う場合、『会員ランクによって金利などが異なる』のも覚えておきましょう。
ろうきんの会員ランクについては、以下の3段階に分けられます。
『ろうきんに出資している労働組合の構成員』が該当。最も良い条件で融資を受けられる。
『ろうきんに出資している生協の組合員本人とその家族』が該当。2番目に良い条件で融資を受けられる。
『ろうきんの営業地域に住んでいるか勤務していて、出資している個人会員』が該当。簡単になれるが融資条件は劣る。
もしも団体会員の構成員なら、最初からかなり低い金利で融資を受けられ、限度額も多めになりやすいです。ただ、簡単になれる一般勤労者でも金利水準は良好なので、近くにろうきんがあるなら狙っても良いでしょう。
『ろうきんカードローンはすでに労働金庫を使っている人向け』と書きましたが、会員のランクによってもおすすめ度が変わるのです。
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