最近では株やFXなど、不労所得で収入アップ!なんて本やニュースがよく見られるようになっています。昔ながらの不労所得といえばアパート経営などの家賃収入ですよね。最近はサラリーマンでも副収入としてアパート経営をしている方も見られます。
しかし、ふと疑問が。アパート経営のような不労所得で暮らしている方がカードローンを利用する場合、職業欄にはどう書けばいいのでしょうか?そもそもお金を借りることは出来るのでしょうか?最近脱サラしてアパート経営一本になった、という方は特に気になるところではないでしょうか。
そこで今回は、アパート経営の方がお金を借りる際の疑問やポイントを解説します。
無職?それともそれ以外?アパート経営の人の職業はどうなる?
カードローンを申し込む際、ちょっと手が止まってしまうのが「職業欄」かもしれません。一体なんとかけばいいのか…と迷う方もいるのではないでしょうか。
さすがに「無職」とは書きづらい職業欄。どう書くのがベストなのでしょうか?
「不動産貸付業」や「賃貸業」と書くのが一般的
アパートなどの不動産収入のみで収入を得ている、という方の職業欄には「不動産貸付業」と書くのがいいのではないかと思います。不動産収入用の確定申告書の記載例としてこう書かれていますので、それをそのまま借りてきちゃいましょう(笑)。
もちろん「自営業」と書くのも間違いではありません。「賃貸業」と書いても問題ないようです。不労所得といっても収入がないわけではないですし、アパート経営も立派な職業。きちんと書く権利はあります!
他には、もっとわかりやすく
- 大家
- アパート経営
と書いてもいいようです。選択肢がたくさんあってややこしい!と思うかもしれませんが、その場合は「不動産貸付業」と書いておけば問題はないと思いますよ。
サラリーマンなど本業がある場合はそちらを書いてもOK
アパート経営が副業で、本業としてサラリーマンをやっているような方は本業である「会社員」と記載しておけばいいでしょう。カードローンの審査という点から見ると、毎月きちんとお給料をもらうことが出来る会社員の方が実は有利なんです。
経営を法人化しているなら「会社役員」となることも
貸付ている建物が複数ある場合など、経営を法人化している場合は「不動産貸付業」ではありますが、肩書や職業欄に書くものは「会社役員」となります。
職業が「会社役員」で業種が「不動産貸付業」となるのでしょうか。社長であれば「会社社長」と記載すればOKです。
ちょっと疑問!アパート経営は無職じゃないの?
不労所得を得ている人は、働いていないので無職じゃないの?と思った方もいると思います。確かに働いていないのですから実際は無職といってもいいかもしれません。
確かに総務省の「日本標準職業分類」においては、
と定められています。
不労所得についても書かれており、
- 株式などの配当・家賃収入
- 生活保護法・厚生年金法などに基づく収入(年金など)
- 競馬やパチンコなどギャンブルによる収入
- 土地の売却や保険金の受け取りによる収入
などは職業による収入とみなされていません。こう見ると、家賃収入は不労所得であり職業による収入に入らないからやっぱり無職!…と思いますよね。
しかし、「アパート経営などを業として営んでいると判断される場合はそれを職業とする」という但し書きがあります。アパート経営をきちんと事業として行っているのであれば、それは職業となるわけですね。
まとめ:職業欄にはこう書いておけば安心!
3つのパターンについて、どう書くのがいいのかを表にしてまとめてみました。
条件 | 内容 |
---|---|
アパート経営のみ (個人事業) |
・不動産貸付業 ・個人事業主(自営業) |
アパート経営のみ (法人化) |
・会社社長 ・会社役員 |
他に本職があり | ・本職の職業名(会社員など) |
申し込みの際にできるだけ伝わりやすい、かつ自分の立場を明確にあらわすことが出来る単語を使用するといいでしょう。もし心配なら、申し込みの前に一度電話やメールで問い合わせてみるのもいいと思います。
年収はどれくらいあれば借りられるのか、基準はあるの?
職業の部分はクリアできても、年収はどのくらいあれば借りられるのか…これも気になるところだと思います。
正直いうと、アパート経営だけの場合、会社員の方よりもちょっと不利になってしまう可能性が考えられるんです。
「会社員」じゃない場合、収入が安定しているかがカギになる
会社員の方の場合、毎月ある程度決まったお給料をもらうことが出来ます。全額歩合制…という場合はちょっとまた別ですがそういったケースは多くないですし、特に大手企業の場合固定給をもらえるはずです。歩合があっても多くの場合は一部であり、固定+歩合給となるはずですから、大幅な変動はないと考えられます。
細かい給与形態はどうであれ、会社員(正社員)である限り毎月の収入がある程度安定していると言えます。
それでは、会社員(正社員)以外の雇用形態の場合はどうでしょうか。正社員以外には以下のような雇用形態が考えられます。
- 契約社員・派遣社員
- パート・アルバイト
- 自営業
契約社員や派遣社員の方の場合、契約期間中であれば安定して収入を得ることが出来ますが、契約が終了した後すぐに次の契約が結べるか(または更新できるか)は未知数です。そのため、会社員よりも少々不安定と判断されます。
パート・アルバイトの方は契約社員や派遣社員の方よりも「安定性」という面で低くなります。福利厚生の面もそうですが、アルバイトやパートは正社員などに比べて辞職・離職率が高いことから収入の安定という面ではあまり評価されません。
逆に言えば、経営が安定して数年間続いていることをアピールできれば評価は高くなり、お金をスムーズに借りることも出来るでしょう。
具体的に必要な年収はどのくらいあればOKなの?
それでは、具体的に必要な年収について考えてみましょう。カードローンを利用する上で最低限となるラインは「150万円」と言われていますが、これはあくまで最低ライン。借りられる金額にかかわらず、とりあえず借りられるであろうというラインです。
200万円~300万円くらいの年収があれば、問題がなければ十分カードローンの利用は可能です。とはいえ、自分の希望する限度額で借りられるかどうかはわからないラインですね。
400万円以上の年収があれば、希望する利用額が50万円くらいなら問題なく利用が出来るレベルだと思います。それ以上となると、審査もちょっと厳しくなるかもしれません。年収が高くても最初の取引ではあまり高額までお金を貸さないことが多いためです。
800万円、1000万円レベルなら審査に落ちることはそうそうないと思います…が、アパート経営を始めてまだ半年しか経っていない、という場合は怪しいかもしれません。理由は次に続きます。
カードローンに申し込む前に知っておきたい大事なポイント
アパート経営をしている方が、カードローンに申し込む前に知っておきたいポイントがあります。先ほど年収について書きましたが、年収が高ければいいんだろ?と思っている方、それは間違いです!
確かに年収も大事なのですが、それよりも大事なのは「安定している年数」なんです。
事業を始めてからの年数が審査の上で重要なポイントに
あなたがアパート経営を始めたのは何年前からでしょうか?
カードローンの審査において、その事業を始めてからの時間は非常に重要です(これは、銀行から融資を受ける際も同様です)。なぜかというと、いくら収入が高くても事業を始めたばかりだと、2年後、3年後も同じ収入を得られるのかどうか予想が立てにくいからです。
会社員の方などお給料をもらう職業でもそれは同じなのですが、会社員の方の場合お給料の金額が極端に変わることはありません、つまり年収に大きな変動が起こることは(転職したり辞職しない限り)ほとんどないと言えます。
対して自営業の場合、職種にもよりますがアパート経営であれば入居率の上下など、収入が変動する要素が明確にあります。経営を始めたばかりですと経費もかかるので収入自体も減ってしまいますし、審査の上でも不利になりますのでできるだけ避けた方がいいんです。
経営を始めてからどれくらいで申し込めばいい?
それならカードローンを申し込んでも大丈夫といえる具体的な年数を知りたい!という方もいると思います。
答えを言いますと、最低でも1年、3年以上が望ましいです。
事業形態や年収を把握できる状況であればあるほどお金は借りやすくなりますので、経営期間が長い方が有利になります。
アパート経営は自営業に当たるので、確定申告書などのコピーを提出することになると思いますが、必ず必要になる直近1年分のものだけでなく、それより前のものも参考として一緒に提出してもいいかもしれません。お金を貸す側も経営・収入が安定しているかどうかを判断しやすくなります。
逆に1年未満だと審査に通らない可能性が高いので避けるべき!
逆に、経営を始めてから1年未満でカードローンからお金を借りようと思っても審査に通らない可能性が高いので避けたほうがいいでしょう。
会社員やアルバイトといったお給料をもらう方であれば勤続年数が半年程度でも借り入れが可能になる場合もありますが、それでもあまり高い確率ではありません。年収が高ければ借りられる、低ければ借りられないという単純な話ではありません。
年収が高くても経営年数(勤続年数)が短ければ審査に通りにくいですし、年収が低くても経営年数(勤続年数)が長ければ審査に通りやすい傾向にありますから、脱サラしてアパート経営のみになった、という方は要注意です。
ずっとサラリーマンをしていて、最近アパート経営も始めたという副業タイプの方であれば、アパート経営の事業年数は特に審査に大きく関わらないので問題ないと思います。ただし、本業が転職後して間もない…という場合は注意してください。
アパート経営の人がお金を借りるのにおすすめの会社:銀行編
それでは、ここからはアパート経営をしている方がお金を借りるのにおすすめと考えられるところをご紹介していきます。
いざお金を借りる!となったら、それがカードローンであれやっぱりスムーズに借りられるところを選びたいですよね。ここからは、いくつかのケースに分けて借りやすいと思われる会社などをご紹介していきたいと思います。
まず最初に借りるのにオススメな銀行をご紹介します。とはいえ、銀行といってもたくさんあります。どういった点がポイントになるのでしょうか?
自分と取引がある銀行なら借りやすさUP!?
自分が普段利用している銀行は決まっていると思いますが、その銀行にカードローン商品はあるでしょうか?もし、「ある!」というならその商品がオススメです。なぜなら、取引していることによって銀行にそれ相応の信頼がある可能性があるからです。
例えば、家賃収入をひとつの銀行口座にまとめている場合、銀行側からは収入が安定してあることがわかります。また、収入の額もわかるので年収もある程度把握することが可能です。
もちろん銀行もすべての顧客のお金の流れを細かくチェックしているわけではありませんが、取引状況はすぐにチェックできるものですし、既に利用している顧客がカードローンを利用したい、と申し込んだ場合はすべてとはいかなくても取引状況に目を通すことは十分に考えられます。
特にアパート経営のみで生計を立てている場合、収入の安定というのは重要なポイント。それが自分の銀行の口座によって簡単に確認・アピール出来るのですから、メインバンクのカードローンはもってこいと言えます。
加えて、銀行によっては取引状況に応じて金利が優遇されることもあります。その銀行で
- 公共料金5種(ガス・電気・水道・電話・NHK)の引き落とし口座へ指定
- 年金の振り込み口座に指定
- 定期預金している
といった取引があればカードローンの金利が低くなることも!
しかし、その銀行のカードローン商品が自分の希望にそぐわないのであれば無理して使用する必要はありません。その場合、別のカードローンを選択することになりますが、銀行カードローンでおすすめなところをご紹介したいと思います。
金利の低いネット銀行のカードローンがおすすめ!
銀行のカードローンを選ぶなら、ネット銀行がおすすめです!
その理由はなんといっても金利の低さ。ネット銀行は店舗を持たないため、その分金利などに還元できるんですね。また、ネットだからこそのスピード感も魅力。申し込みから契約まですべてネットで行えるのでスキマの時間に簡単に契約することが可能です。
特におすすめなのが「楽天銀行」と「住信SBIネット銀行」のカードローンです。簡単にですがどのようなカードローンなのかまとめてみましたので、参考にしてください。
項目 | 楽天銀行 | 住信SBIネット銀行 |
---|---|---|
商品名 | 楽天銀行スーパーローン | Mr.カードローン (プレミアム/スタンダード) |
利用条件 | ・年齢が満20歳以上62歳以下 ・日本国内に住んでいる (外国籍の場合永住権があること) ・毎月安定した収入がある ・ 保証会社の保証を受けられる |
・ 申込時の年齢が 満20歳以上満65歳以下 ・ 安定して継続した収入がある ・日本国内に住んでいる (外国籍の場合永住権があること) ・ 住信SBIネット銀行の 普通預金口座を保有している (カードローンと同時申込可) ・ 保証会社の保証を受けられる |
利用限度額 | 10万円~500万円まで | 10万円~1,000万円まで (プレミアム) 10万円~300万円まで (スタンダード) |
金利 | 4.9%~14.5% | 1.99%~7.99% (プレミアム) 8.49%~14.29% (スタンダード) |
借り入れ方法 | ・ATM ・振り込み |
・ATM ・振り込み |
返済方法 | ・指定した銀行の 口座から引き落とし ・インターネットバンキング ・ATM |
・住信SBIネット銀行の 口座から引き落とし ・ATM |
金利優遇 | なし | あり(最高0.5%の優遇) |
アパート経営の人がお金を借りるのにおすすめの消費者金融
次は、アパートを経営している方が消費者金融で借りる場合、おすすめといえる消費者金融をご紹介していきたいと思います。
銀行とは違い、お金を借りる以外の用途で利用することはないため基本的に新規の申し込みになると思いますが、その場合どこにお金を借りればいいかわからないですよね。
しかも会社も少ないわけではなく、どこを選んだらいいかわからない方も多いと思いますので、こちらもアパート経営をしている方におすすめな消費者金融のカードローンをご紹介したいと思います。
ポイントは「無利息期間」と「総量規制」!
消費者金融でお金を借りるポイントは2つ。まずは「無利息期間」から。いくつかの消費者金融では、無利息期間サービスを実施しています。
無利息期間を上手に利用すれば支払う利息の総額をぐっと減らすことが出来るため、積極的に利用したいところです。ただし、基本的に新規の申し込みでしか利用することは出来ません。
また、「総量規制」もお金を借りる上で見逃せないポイントのひとつ。消費者金融(他には信販会社など)からは、年収の3分の1を超えては借りられません。しかも、1社ごとではなく消費者金融から借り入れた金額の合計です。
結構大きな額を借りたい!という場合は銀行のカードローンを利用する必要がありますので注意してくださいね。
利用しやすい消費者金融、3社をご紹介!
それでは、アパート経営の方が借りやすいと思える消費者金融3社をご紹介します。
項目 | アイフル | プロミス | アコム |
---|---|---|---|
商品名 | キャッシングローン | フリーキャッシング | カードローン |
利用条件 | ・年齢が満20歳以上 ・毎月安定した収入がある ・ アイフルの基準を満たす |
・ 年齢が満20歳以上69歳以下 ・ 本人に安定した収入がある |
・ 年齢が満20歳以上 ・ 本人に安定した収入がある ・アコムの基準を満たす |
利用限度額 | 1万円~500万円まで | 1万円~500万円まで | 1万円~500万円まで |
金利 | 4.5%~18.0% | 4.5%~17.8% | 4.7%~18.0% |
借り入れ方法 | ・ATM ・店頭窓口 |
・ATM ・振り込み |
・ATM ・振り込み ・店頭窓口 |
返済方法 | ・ATM ・店頭窓口 |
・口座振替 ・インターネットバンキング ・店頭窓口 ・コンビニ振込 ・銀行振込 ・ATM |
・インターネットバンキング ・店頭窓口 ・ATM |
無利息期間 | なし | あり (初回借入日翌日から30日) |
あり (契約日翌日から30日) |
この3社、いずれも審査が最短30分とスピーディであり、プロミスとアコムについては無利息期間もあります。消費者金融は銀行のカードローンと比較してどうしても金利が高くなってしまうのですが、その分無利息期間があったり審査スピードが早いなどのメリットもあるんです。
借り入れ方法や返済方法に幅があるのも消費者金融の魅力です。また、消費者金融の中にはこんな商品も…
個人事業主専用ローンを使うのも手!?
アイフルとプロミスには、個人事業主専用のローンもあります。これは一般的なカードローンとどう違うのかというと、事業性資金に使えるかどうか、この一点のみです。
事業性資金とはその名前の通り、会社の資金として利用する資金のこと。貸しているマンションの備品の購入代金や、外壁を直すといったリフォーム代金としてカードローンのお金を利用する場合は事業性資金といえるでしょう。
利用する場合は一般的なカードローンの申し込みにて必要な書類の他に確定申告書や事業に関する書類を提出する必要があります。
アパート経営の方でも借りられる!審査の通りやすさがカギ
アパート経営のみで生計を立てている方でも十分カードローンでお金を借りることは可能です。ポイントは「自分はどこの会社から借りられるか」を見極めること、といえるでしょう。
これはアパート経営のような自営業の方だけではなく、会社員などのお勤めの方でも同様なのですがより自分にとって有利といえるところで借りるのがポイントです。具体的には取引がある銀行などですね。
自営業はどうしても審査という面では勤めている方と比較すると不利になりやすいので、最初は希望利用額を低め(50万円以下)にしてもいいでしょう。とりあえず審査に通ってお金を借りられるようにしておき、その後増額を狙うイメージです。
いくら年収が多く経営が安定していても、最初から100万円単位でお金を借りられることはそうそうありません。100万円以上の融資を望むのであれば、高所得者用のカードローンを利用するのがおすすめです。年収や勤続年数(事業継続年数)の制限がありますが、その分低金利でお金を借りることが可能です。
自分の利用プランと照らしあわせて、自分に合いそうなカードローンをいくつかピックアップ。その後、自分の条件に合うものか(審査に通りやすそうかどうか)チェックするのがいいでしょう。自営業者専用カードローンもあるので、うまく利用してみてください。
【参考ページはこちら】
サラリーマンと違う?自営業者の借入方法